【銀魂】ヒロインが可愛すぎる１１ (ページ19)

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四百八十八話ページ19

詩織side

詩織「ということで、坂田金時は人間じゃないんです」

たま「つまるところ完璧な新しい万事屋のリーダーと言ったところです」

銀時「なるほどな…」

資料を見せながら一通りのことを旦那に告げた。

たまさんは記憶が残っている上に源外さんのからくりについて詳しいと思われる。
そのせいなのかどうか事情は一通り知っているようだ。

たまさんによると発端は不在がちの旦那に代わって坂田金時が作られたが、そのうち自我が出てきて万事屋乗っ取りに加えて成り代わりを計画したということらしい。

からくりの向上心は末恐ろしい限りだ。

けれどもからくりだから中枢を壊したりして解決できる。
記憶に影響を及ぼした催眠波だって理屈がわかれば対処法だってわかるかもしれない。

なにより、仲間でいてくれるたまさんと定春君がいてくれるだけで旦那にとっては大きな支えだろう。

詩織「坂田金時の弱点を源外さんに直接きくわけにはいきませんが、からくりとなればまだまだやりようは…「あのーすいませーん‼金時くんいますか‼」

詩織「旦那？」

希望が見えてきたと前向きな言葉を言おうとしたとたん、休んでいた友達の家にプリントを届けに来た同級生のように声を張り上げて旦那がインターホンを押す。

今私たちと坂田金時は完全にギスギス状態。

思いっきり殴り思いっきり心を折られの関係なので顔を会わせるのは気まずいというもの。
おまけに万事屋に新八君と神楽ちゃんがいたらこの状態へ火に油を注ぎかねない。

金時「悪ィ、俺忙しくて出れねェからA頼めるか？」

『えー…んなこと言わずに金時宛てでしょ？行ってきなよ』

金時「対応しろとまではいかねェから場ァ繋いどけ」

『えー…』

なにやらもたもたしている万事屋内にあやかって果たし状を手にしている旦那を、相手の視界から外れるように階段の方まで引きずった。

旦那の唐突な思春期の肌をたわしで洗う並みの暴挙に肝が冷える。

極力トラブルを起こしたくないので口許に人差し指を添えて旦那の頷きを確認した。
本当にわかっているかは疑問だが万事屋に見つからないため階段そばで息を潜める。

金時「すいませーん、頭洗ってたもんで」

『たっく、自分でやれよ』

二人の声にかつて居た場所へと目を向けると、そこには坂田金時の胴体から取り外された頭にシャンプーをしているAさんが立っていた。

…立っていた。