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春彦「おっと、もうこんな時間経っとった」



「え?」





ふと、思い出したかのように春彦は呟く




春彦「A。もうお前はこの世界じゃ生きていけへん。もし隠れて暮らしてもまた争いごとに巻き込まれる」






でも、じゃあどうすれば?



何故春彦は、狐の世では生きてもいけない私を、生かしたのだろう






春彦「人間界に行くんや
そこで、御狐様として人々の役に立つことをすれば、雲林院も手を出せへん
今考えられる、Aが生きていくための一番の方法や」




A「に、…人間界ですか…?」






私は今まで人間界に行ったことはない
私たちに手を合わせる人間なら、いくらでも見たことがある

しかし、本物というものを間近で見たことはないのだ





春彦「最初のうちは、神社で働けばいい
そこから生身の人間に慣れていくんや
もう、神社は手配してある。小さい神社やけども」




不安そうな私を見てか、春彦は勇気付けるような強い声で私に言う





春彦が、私の為に考えてくれたことだ



きっと、術も精一杯やってくれた





そんなことを思うと、先程までの不安なんて一気に吹っ飛んでしまった




A「…恩にきります。…本当にありがとう…」




春彦「ええんや。男としてこのくらいさせてや?」



私も春彦もフフ、と笑う




春彦「さぁ」





春彦は私の後ろに回った。







そして、私の肩に手を置く









春彦とのお別れの時間だ









春彦「目をつぶって、神経を集中させるんや。
そうしたらもうそこは人間界やで」







春彦には、短い間だったけど色々助けてもらった







A「…また、会えますか」



春彦「あぁ、きっと会える」








優しい声色の春彦。





大好きだった









_____どうか、お元気で

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - はい。楽しみです。 (2015年3月16日 8時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» そんな言われると泣いちゃうんですけど…?((今日、更新しようと思っているので、また見てくださいね! (2015年3月16日 7時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - あなたのような作品書きたいです。大好きです。感謝です。 (2015年3月16日 7時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 春彦いいやつですね本当。毎回応援ありがとうございます! (2015年3月16日 6時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 夜神さん» そこは、永遠の18歳ということで←ババくせぇ。いつもみていただいてありがとうございます! (2015年3月16日 6時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドラごん | 作成日時:2014年7月20日 15時

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