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空閑side
「ねぇ、迅さん」
「うん? どうした遊真」
俺はさっき握手をした女の子を思い出していた。いや、女の人と言うべきなのだろうか…
どうやら、修も同じ事を考えているらしく、難しい顔をしていた。
迅さんは俺たちの考えていることが分かったかのように話し始めた。
「彼女は超直感力という副作用の持ち主なんだ 簡単に言うと、ものすっごく勘がいい」
テスト勉強をしなくても勘で答えがわかってしまうらしく、高校生のとき太刀川さんの課題の提出などを手伝っていた経験もあるらしい。
恐らく、俺がネイバーということもなんとなくそう思ったのではないかということだった。
「藤崎さんは、信頼に値する人なんでしょうか?」
修が迅さんに尋ねた。俺がネイバーということがバレたのだ。修の藤崎先輩の疑い様も納得できる。
「凛はネイバーを特別きらっている訳ではないし、きちんと自分で正しいと思ったことを貫ける子だ 遊真のこと気に入ってる様だったし、大丈夫だと思うよ」
おれの副作用がそう言ってると迅さんはそう言って、笑った。
「俺って藤崎先輩の副作用きかないのか?」
さっき、副作用が効かないのは二人目だと言っていたのを思い出す。
「あぁ、みたいだね ちなみに一人目は太刀川さんらしいよ 戦いのときはちゃんと発動するみたいだけど、普通に話してて次何話すのとかはわからないって前に聞いた」
「ってことは、普通の人はわかるってことですか?」
修が驚いたように迅さんに聞いた。
「ただの勘と思うだろ? けど、勘がものすごくいいと『なんとなく』だったとしても相手の行動が読めてしまう あいつがなんだかんだ太刀川さんに懐いているのは、行動が読めない相手を面白く感じてるのかもな」
迅さんはにやっと笑った。
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つちのこ(プロフ) - ありがとうございます!忘れてしまってました… (2020年5月23日 23時) (レス) id: 2241c11c95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つちのこ | 作成日時:2020年5月23日 22時