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「ほい、これやるよ」

太刀川さんは私にぽいっとペットボトルのオレンジジュースを渡して来た。

「……ありがとうございます」

この人、私が一個下なのわかってるんやろか。

歳のわりに小さな身長、幼い顔つき……実はコンプレックスだったりする。

一人で悶々と考えている横で太刀川さんは缶のコーヒーを買っていた。

「太刀川さん! 凛!」

呼ばれた声の主の方に振り返ると迅と白髪の少年とメガネの青年が立っていた。

「あぁ、迅! そいつらがこの前の…」

「そうそう、こいつが……」

迅が話してる話が全く頭に入ってこない。

え、みんな知ってるんか?こいつは…

「…迅、お前何考えてんねん そいつ、ネイバーやろ?」

私は白髪の少年を指さした。よこでメガネが冷や汗らしきものをかいている。

「ほう。」

何故、わかったのだろうかと白髪は頭をひねった。

「凛、こいつは空閑遊真っていうんだ お前の副作用はこいつのこと危ないって言ってるか?」

私は空閑遊真と言われた少年のことをじっと見た。そいつはふむと言って、私のことを見返してきていた。

「危なそうではない というかわからへん 私の副作用でわからんのは二人目やわ」

「なるほどなぁ」

迅はわかってるんかわかってないんかなんとも言えない表情で空閑のことを見ている。

「ま、ええわ 迅が連れてきたってことは何かしら考えがあるんやろーし、 私は藤崎凛っていうんや これでも迅と同い年やから、ま、先輩やな」

よろしくといって私は手を出した。空閑はわたしより、身長が低かった。

「なるほど、俺は空閑遊真 よろしくね藤崎先輩」

そうして、二人で握手をした。

「え、ちょっと待てよ、藤崎って迅と同い年だったのか!?」

「なんやねん、太刀川さん 文句ある?」

私が睨むように見つめると「いや、中学生かと思ってた」と言われた。

……先輩じゃなかったら、殴ったったわ

迅はそんな私たちの会話をにこにこと聞いていて、きしょいわーって思っていた。

「じゃ、俺、二人のこと案内するから」

バイバイと手を振る。私たち二人も釣られて手を振り返した。




「…さて、藤崎、もう一試合しよーじゃねーか」

「ふざけんなっ!!!」

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つちのこ(プロフ) - ありがとうございます!忘れてしまってました… (2020年5月23日 23時) (レス) id: 2241c11c95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つちのこ | 作成日時:2020年5月23日 22時

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