3話 整理しよう ページ5
「取り敢えず話を整理しよう」
ね？と太宰さんは人差し指を立ててそう言った。私は慌てて座り直して、太宰さんの話を聞く
「君のお察しの通り僕は君の兄でもないし親戚でもない。でも僕は君の両親の知り合いだ」
「…知り合い?」
「僕はとある組織の幹部でね。君の親は僕の部下なんだ」
太宰さんの片目に巻かれた包帯が妙な怪しさを引き立てる。うわ。聞きたくない。聞いたら私絶対死ぬ。無理無理無理無理
「…もう良いです。何か凄いのは分かったので出てって下さい」
「それが出来ないのだよ」
「…は？」
「僕は任務でこの家に来てね、達成するまで帰れない」
太宰さんはすくっと立ち上がると、正座の私を見下した
いや。帰れって。任務とかどうでも良いから。幹部とか偉そうじゃん。権力行使して何とかしてよ
「それでね、ここからが問題なんだ」
「えー……」
もう良いもう良いと首を横に振ると、太宰さんにちゃんと聞け、と睨みを効かされた。怖いね！太宰さん！私泣いちゃうよ！
わあぁああぁぁん！！太宰さんが睨んだあぁあ!!びええぇえぇえぇぇええん！！
「……君、異能力って知ってる?」
「強いやつですよね」
「…何か色々飛ばしてるけどまぁそうだよ
それでね。僕の部下に記憶を操る異能力を持ってる人がいるんだ
その人にこの家の空間に立ち入った人間全員の記憶を操って貰った」
うぇええぇぇええ…何それ。反則やん…そんなの…
…………あれ？
何か…可笑しくない？
太宰さんは私の異変に気がついたようで今まで以上に笑った
ァ。これいかんヤツや
えっ、ちょっと待って？
「あのぅ…因みに異能力に効く効かないとかってありますか？人によっては効かないみたいな」
「…そうだねえ。僕は異能力無効化の能力を持っているから効かないけど、それ以外なら誰でも聞くよ」
「…へぇ、誰でも……」
「そう。“無効化"の以外の誰でも」
太宰さんは自分をさしてにっこりと笑った
無効化を強調しているあたり嫌味というかなんというか
よし。話を整理しよう
�＾枅塾呂任海硫箸龍�間内の人間を洗脳する
�△�母さんたち洗脳完了
��私帰宅
�せ篝�脳されない
そして異能力には例外が無い…絶対に効く
ただし異能力無効化の能力を持っていたら効かない
「僕と同じ能力の人初めて見たよ」
清々しい太宰さんの笑みが、頭から離れなかった
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作者名：ピザ職人3号 | 作成日時：2019年4月14日 20時
