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2話 衝撃 ページ4

「離して!!」

「云われなくてもそうするよ」


包帯さんは私の腕を引っ張って階段を登った


改めて見ると整った顔である。先程はパニクって色々見えていなかったが、落ち着いて(?)見ると中々だ。こりゃあモテそう。うわ、お疲れ様でーす


「ここで良いかな」


包帯さんはある部屋に入ると乱暴に私をぶん投げた


ドテッ、と尻もちをついて、辺りを見回す


事務作業用のパソコンとデスク。白のソファとお洒落なカーテン


部屋の位置的に昨日まで物置部屋だった筈。何故こんなお洒落なお部屋に変わっているのだろう


「あっ…貴方誰ですか?!お母さんに何したんですか?!」

「一寸黙り給え」


刺すような視線。あの一瞬で暖房+10度つけたくなったじゃねぇかよ。ちくせう


「僕はキャンキャン吠える犬は嫌いなんだ。良い子にしていてよ」


包帯さんはそう言うと私に歩み寄ってくる


どうしよう。純粋に怖い。私何でこんな目にあってるのだろう。ただ普通に帰ってきただけなのに


神様。私何か悪いことしましたっけ?テストとかで赤点キリギリは有ったけどこんなに命の危機を感じることは初めてただ


「っ……誰ですか」

「太宰治。君の兄さ」

「嘘」



大体名字違うし。そんな言葉を引っ込めて太宰さんを睨んだ


悪いが親戚にも太宰という苗字は存在しない。つまりこの人は赤の他人。そう。完璧変質者だ


「何で君は洗脳が効いていないのかな?」

「……洗脳…?」


太宰さんは座り込んだ私に目線を合わせる為、しゃがみながらそう言った


いや。知らんがな。つーか洗脳って何?知らん知らん!ってか洗脳って直接かけるやつじゃ無かったっけ。お母さんたちいつ洗脳かけられたんだろう



……いや、私が帰ってくるまでの時間、空きがあった筈だ。そこの時間に洗脳したのか?


抑そんな洗脳があの短時間で出来るものか。……あれ。無理じゃね?いや、出来るのか?



あれ?でもそしてら太宰さんの質問可笑しくない?だって私がいないときに洗脳したんでしょ?私洗脳されてなくて当然じゃない?


「…頭も普通。異能力があるとも思えない。大した特徴もない。可笑しいと思わないかい?」

「…私もしかしてめっちゃディスられてます?」


普通に酷い。酷いぞ。なーにが特徴無いだよ。Aちゃん怒っちゃうよ?


太宰さんはそんな私を見越してか、笑顔でそうでしょ?と微笑んだ


うわあ。殴りたい。つーか殴る

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作者名:ピザ職人3号 | 作成日時:2019年4月14日 20時

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