【刀剣乱舞】ただの審神者といい子過ぎる刀剣たち (ページ5)

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本丸でいちばん好きな場所？なんだかんだ言ってみんながいるところかな。ページ5

短刀ちゃんは、体が小さいから思わぬところに隠れていたりする。こないだは、秋田が台所の上の棚の隅に隠れていた。最後の最後まで隠れていたし、疲れただろうなと思って話しかけたら、すでに寝てしまっていてなんとなくほっこりした気分になったのを思い出した。

　短刀との隠れ鬼は、長期戦。幼い見た目をしているからと言っても実年齢は、私よりはるかに上で年の功とやらもある。かなり見つけるのは、難しい。書庫の裏の部分を見て回ったが、刀の気配がない。そもそも隠密の能力が高いんだから常人と隠れ鬼するのは、もはやいじめの類である。それが、鬼畜野郎相手だったらね。短刀ちゃんは、無邪気に遊ぶ子も多いから自分もその輪の中の一人になっていることがある。

「あ、獅子王。短刀見かけなかった？」

「担当？今日は、政府来ないはずじゃねぇか？」

「チャウチャウ、小さい刀剣の方の事。今さ、隠れ鬼してるんだけど知らない？」

「知らねぇなぁ。あんま、遊び過ぎて膝丸に怒られんなよ？？」

「肝に銘じておきます、、、。」

　なんとなく話をそらされた気がするけど、まっとうなことしか言っていないので素直に心に留めておく。そういえば、鯰尾に鬼が回っていたってことは、髭切は、もう逃げてるということか。髭切は、太刀の中では大きいほうではないけれど、短刀や私と比べたら言わずもがな大きいので
髭切を探そう。

　ふと、庭のほうに目をやると、生け垣の裏で何かが動いた気がした。ばれぬようにそぅっと近づいてみる。多分、動物じゃないと思うんだけど…

「みーつけた！って、あれ？御手杵⁉なんでそんなところにいんのさ。」

「あー、みつかっちったかー。短刀に誘われて隠れ鬼してたんだけど、すぐ見つかっちまうな。やっぱ、俺は刺すことしかできないからな。」

「そういう問題か？まぁ、おによろしくー」

　おー、と御手杵は返事してゆったりと母屋の中に入っていった。私は、また隠れなきゃいけないけど逆にもう正々堂々と外に出ていよう。というのは、建前で少々めんどくさくなってきたので仕込みの手伝いにでも行ってこようと思う。今回の夕飯当番は、どこだったか。

「どもー、あー。田貫たちか。」

「うーっす」

「アンタ、御手杵知らないか。」

「御手杵なら、短刀と混じって隠れ鬼してたけど、」

　
　・・・、あいつはなんてことをやっているんだ。飯という最重要事項の前で。