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126話 【すぐにでも】 ページ46

とくに凰壮君や竜持君の動きが悪くなってきたころ

貴「こ、虎太君出るの!?」

後半が始まってあと十分。

そんな時、虎太君はグラウンドへと出た。

翔「本当に大丈夫!?痛くないんだよね!?」

虎「あぁ、大丈夫だ!ガンガン行こうぜ」

無理だよ、嘘だ。

いつもと声が違うよ?

痛みに耐えてるよね?

なんで素直じゃないの?

なんで正直に言わないの・・・

それが、自分を苦しめたとしても、虎太君は、言わないんだろうね。

虎太君は自分がいないと勝てないからって分かってるんだよね?

あたしは、足を痛めてサッカーができなくなった人を知ってるよ?

あぁ、自分の不甲斐無さにイライラする・・・。

虎太君がそうやってサッカーができなくなることを

理沙さんと虎太君を重ねて

怯えてるあたしがいた。


後ろの方で固まっているあたしに、虎太君は言った。

「点とって行くぞ」

無理させたくないって、想いからかな・・・?

足手まといにならないようにって

怪我を悪化させないようにって

さっきまでの震えは収まって、逆に足に力が入った。


竜「力めって意味じゃないと思いますよ?」

貴「え?あ、そっか・・・」

竜持君と凰壮君の肩の力も抜けてきた頃、

プレデターは復活したように思われた。

ただそれは

『思われた』だけで試合が始まれば、気付いた人もいる。

あたしは


気付きたくないのに、気付いてしまった。


竜「あの、汗のかき方・・・!」

青砥との1対1で、出てきた汗。

普通の汗なら、問題ないものの・・・。

尋常じゃない汗のかき方と、息切れが気付かせてくれた。




貴「ダメッ・・・!」



むなしい言葉は空気中に消えて

すごい音とともに、虎太君は







右足で、シュートを決めた。

127話 【勝っても】→←125話 【小さな】



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絢斗飛(プロフ) - ミーハさん» また続編で! (2013年9月20日 22時) (レス) id: 97bcfafb7b (このIDを非表示/違反報告)
ミーハ - 絢斗飛さん» もうすぐ続編でさ、先が見えない・・・。 (2013年9月20日 16時) (レス) id: 0c2244de6d (このIDを非表示/違反報告)
ミーハ - 絢斗飛さん» 青砥君がうらやましいw (2013年9月20日 16時) (レス) id: 0c2244de6d (このIDを非表示/違反報告)
絢斗飛(プロフ) - ミーハさん» いいなぁ…僕めっちゃ黒いんだよねwwテニスで外部活だったし。昔から外で遊ぶのが好きで小学校の頃野生児とかおサルって言われてたよwwww (2013年9月19日 22時) (レス) id: 97bcfafb7b (このIDを非表示/違反報告)
青砥☆なつ - いえいえおもしろいし頑張ってください! (2013年9月19日 18時) (レス) id: 8b2d2fe859 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲栞 | 作成日時:2013年9月3日 17時

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