カラフルなBubble

１１４話　【理沙さん】 ページ34

貴「なんでここにいるんですか！？」

疑問ばかりが浮き上がる。

なんで景浦君の後ろに立ってるのか

なんでアマリージョと一緒にいるのか

理「ちょっと、場所変えない？人の目もあるし・・・。」

人がいちゃ、できない話をされるのか。

でも

断れない、あの時のこと、忘れられない。



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貴「お久しぶりです・・・」

馬鹿じゃないの、あたし。

理沙さん、本当に悩んだみたい。

謝らなきゃいけないはずなのに

謝れるはずなのに

いつものあたしなら謝れてた。

なんで、かな。

貴「本当に・・・、ごめんなさい」

謝れてるはずなのに、気持ちが晴れないのは

なぜ？

理「・・・そんなこと、どうでもいいのよ。

　あたしが本当に痛かったのは

　頭じゃない、足だった」

何を話し始めるの？

それも、あたしのせいなんだ。

理「Aからのパスで転倒したときに、足を打った。

　立ち上がれなくて。

　その時からずっと

　

　あんたのこと、恨んでる・・・！」

貴「ごめんなさい・・・！本当に・・・！」

あたしだって、理沙さんのこと、許したわけじゃない。

許せない、今までしてきたこと。

理沙さんも、あたしがしたことを許せてないんなら

それは

あたしのせい。

理「それにね？頭はもう治ったの。

　それなのに、なんで。

　傷が残って・・・、忘れられなくなった・・・！」

貴「ごめんなさ・・・」

言いかけたあたしの言葉は、理沙さんがむなぐらをつかんで止めた。

理「謝ってなんて言ってない！

　謝られたって・・・！

　金出されたって！

　もうサッカーできないの・・・！

　アンタが怪我すればよかったのに！」

『すみません』

『ごめんなさい』

こんなこと、あたし達の間には

もう、通用しない。

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