十番隊隊長と消えた天才児2

資料室2 ページ4

｢私が走ってぶつかりました。すいません。
大丈夫ですか？｣


｢はっははい！大丈夫です！少し顔が熱いですけど大丈夫です！今日は暑いですもんね！｣



暑いか？


｢僕は四番隊七席山田花太郎です！｣

やっぱりか。



｢失礼しました。山田七席。私は十番隊隊士の早川Aです。｣



｢失礼しましただなんてとんでもない！
お気にせず！｣




上司とは思えない軽さだ。



｢では、私はこれで失礼します。｣



｢あ、すみません！引き止めてしまって！｣



何回謝るんだろう。



｢いえ。それでは。｣


足を進めようとしたとき。



｢あなたには悲しい顔は似合いませんよ！｣



私は目を見張った。



･････気づいてたんだ。



にっこり笑う山田七席。



｢また来てください。｣



そう言うと彼は振り返り歩いていった。



なんかいい出会いしたかも。



資料室から出てきたもやもやが少し消えた。

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