知らない * 02 ページ25
A side
樹里「それ、きっとAがその人の事を好きなんだよ」
空は雲で覆われ、月の光は望めない。
電灯の明かりの明かりはあまり十分ではなく、この時間は人通りもあまりないので、辺りは静かだ。
樹里の言ったことが頭のなかをぐるぐる回る。
普通の女の子は、この感情が何かすぐ答えがわかるのだろうか。お酒が入って余計に鈍くなった思考ではどツボにハマる一方で。
モトキくんにドキドキするのも、マサイくんにドキドキするのも、私がフィッシャーズを好きな限り変わらないのではないだろうか。
そんな考え事をしていたら、後ろから肩に手が置かれる。
「っ！！いやっ！！」
突然の事に、一瞬にして恐怖が襲う。
手を振り払い、そのまましゃがみこんで身を守る。
モ「えっ、ごめん！俺です、モトキですっ」
聞き覚えのある声に、ゆっくり振り向くと心配そうな表情のモトキくんが立っていた。
一瞬にして力が抜ける。安心した涙まで出てきた。
モ「わーっごめん！！泣かないでっ」
「すみません、安心したら勝手に」
そう言って笑うと"立てる？"と手を伸ばしてくれた。その手をとって立ち上がる。聞けばマサイくんちに行く途中だと言う。少し脅かそうと思ったら予想以上に驚いてこっちが吃驚したと笑われてしまった。
「考え事してて気配に全く気づきませんでした」
"本当に怖い人だったら危なかったです"なんて笑って返せば
モ「悩みでもあるの？」
フィッシャーズへの悩みをフィッシャーズに聞かれるとは。でも名前さえ出さなければ、ばれない悩みでもある。
「モトキくんは"すき"って何だと思いますか？」
モ「ん？哲学の話？」
哲学とくるなんて。そんな難しく考えてしまうと余計にわからなくなってしまう。
「えっと、もっと簡潔に？どんな感情がその言葉に当てはまると思いますか？」
"うーん"と眉間にシワを寄せ唸る。
やはり、普通はそんなに考えることではないのだろう。
モ「その人をもっと知りたい、とか？」
もっと知りたい？
モ「傍に居たいとか、触れたいとか、もっとあると思うけど、でも、始まりはもっときっと単純で。ふとしたときにその誰かを思って心が動くのであればそれはもう"すき"の一部な気がするな」
ふとしたときに誰かを思って心が動く。
マ「俺にも興味もってよ」
過った記憶に心臓が煩くなる。
何これ、やっぱり知らない、わからない。
ただ浮かぶんだ。
マサイくんが。
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めいみ(プロフ) - 善処さん» わあぁぁぁぁ(´；ω；`)ありがとうございます....！！読んで頂けるだけでも嬉しいのに(´；ω；`)本当にありがとうございます！！！これからもどうぞ宜しくお願いします(*´ω｀*)♪ (2019年10月19日 15時) (
レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
善処(プロフ) - マさん可愛いすぎます！いつも楽しく拝見してます。私もお話を読む度に一番右の星を押してしまいます。既に押してあるので反映されませんが… (2019年10月19日 14時) (レス) id: 977f9d8c0c (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - らいあさん» めっちゃうれしいです、ありがとうございます（；△；）コメントも評価もお気に入り登録も、本当に支えになります！！こんな自己満妄想なお話ですが、これからも楽しんで頂けるよう頑張ります♪ (2019年10月18日 19時) (レス) id: 7fd022a576 (このIDを非表示/違反報告)
らいあ(プロフ) - 1つの話更新されて読むと指が勝手に1番右の星押すんです、でも既に押してあるから評価できないんです… (2019年10月18日 19時) (レス) id: 5fea82385a (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - バニレさん» 難しい言葉は私がわからないので基本出てこないかと思います(笑)「1つずつ」は05で終わりですが、次の話はカッコイイマサイくんとは遠いかもです、ごめんなさい(笑) (2019年10月18日 0時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meimi | 作成日時：2019年9月25日 21時
