龍の巫女《暁のヨナ》 (ページ5)

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3.弟のグンテページ5

地心城の廊下を歩いていると、

弟のグンテが走ってきた。

グ｢兄貴！旅に出るってホントかよ？｣

銀｢あぁ｣

グ｢一華はどうすんだよ！？｣

銀｢連れていく｣

グ｢はぁ！？何考えてんだよ！

一華はまだ赤子だぞ！？危ねぇに決まってる！｣

銀『グンテ！！！でけぇ声出すんじゃねぇ！！！起きちまうだろうが！！！』

グ｢兄貴の方が声でけぇよ！！！｣

抱えていた赤子を見ると、

この騒音の中、スヤスヤ眠っていた。

銀｢で？危ねぇ話だっけ？

まぁ、気にすんな。俺が守んだぞ。
危ねぇことなんかあるわけねぇだろ｣

グ｢それはわかるけどよぉ…

･･･兄貴も体調そんなに良くねんだろ？｣

ピクッと肩が揺れた。

銀｢･･･一華のためなんだ。

俺には後3年しかねぇ。俺達がいなくても、生きていけるようにしなくちゃいけねぇ。

･･･ダメな兄貴ですまねぇな、グンテ｣

廊下への歩みを進めていった。

グ(兄貴のあんな切ねぇ顔初めて見た･･･)

銀｢おめーもそろそろ、嫁ぐらいとれよー｣

後ろに顔だけ振り向いて、ニヤニヤ笑っていた。

グ｢うっせーよ！！バカ兄貴！！！

俺はまだ20歳なんだよ！！！｣