あの日の記憶は、まだ蘇らない。【あんスタ】 (ページ28)

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心配ページ28

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家に帰ると、そのまま自分の部屋に行った。
あんずの家におじゃまして2週間ちょいだが、段々と生活には慣れてきた。

自室はあんずの隣の空き部屋を使っている。

本棚の上には、" あの時 " つけていたブレスレットを置いている。そして、白い封筒も隣に置いていた。

｢…記憶、｣

私は何度かこの紙に書いてある記憶というものを探したが今ひとつピンと来ない。

わからない土地から帰る方法は私の記憶のみと書かれても、何も手がかりもなく、更には幼い頃の記憶なんて覚えてすらいない。

もし、帰る方法の記憶が幼い頃のものなら私は一生帰れないのだろうか。

｢(お母さん達に会えないのは嫌だけど、今の生活は中々好きなんだよね…)｣

もしこれがあんずではなく別の人だったら頑張って探していたかもしれない。

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ぴこん

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｢嵐くん？｣

スマホの画面に" 嵐 "と表示されている。

" 晃牙ちゃんから聞いたけど、大丈夫かしら？？今日はゆっくり休んでね♪ "

｢私と嵐くんが仲良いから教えてあげたのかな…｣

大神くん、心配してくれてたのかな。なんだか申し訳ないな…。

" 大丈夫、ただの貧血だったから！明日に備えてゆっくり休みます。メッセージありがとね "

私はメッセージを送った。

その日は早めに寝ることにした。

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