導かれる日 -4月9日 月- �� ページ4
ちょうど教室に着いた時、教室から出てきた女子にぶつかった。弾みで例のものを落とした。
女子｢あっ！ご、ごめんなさい…｣
司｢気にしないで｣
女子の足に当たった例のものだが、特に壊れた様子もなかったので、そのまま拾い上げ、俺は荷物を取りに机に向かった。
が、そこであることに気づいた。
司(開いてる…？)
昔の懐中時計のように、蓋が開いた。しかし中は時計ではなかった。
アタリ｢なんだそれ、方位磁石か？｣
司｢分からんが、多分｣
それは確かに方位磁石のように見える。だがひとつ、おかしなことがあった。
アタリ｢あれ、なんでそれ北指してないんだ？方位磁石って北を指すもんだろ？｣
確かにどこかを指しているような感じだが、それが北を向いていない。方位磁石なら、北を指すはずなのに。
そう思った次の瞬間、
俺たちは、異変に気づいた。
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アタリ｢ん、あれ？誰もいねぇぞ？｣
この言葉は、人がいると思ってた部屋に入ったとかでは無い。さっきまで確かに周りに人がいたのに今は誰もいないのだ。
アタリ｢気のせい…だったのか？妙な感じだな…｣
司｢誰もいないな｣
アタリ｢あぁ、おかしいよな？今日って別に即下校とかってわけじゃねーし。そもそもさっきまで誰かいたし、生徒どころか先生も何処にもいねーし｣
様子がおかしいと思ったが、ふとさっきの方位磁石を見た。
アタリ｢ん？どーした？｣
司｢こいつが原因かもしれない｣
アタリ｢え？それって魔法のアイテムで異世界に行く的な？お前ってそういうの信じるタイプ？｣
司｢強く信じてる訳でもないけど、起きたって別におかしくないと思う｣
アタリ｢達観してるなー…｣
だが、そんな会話も終わった。
どうやら、また空間が変わったらしい。
司｢!!｣
アタリ｢うお！…なんだよここ、とうとう教室ですらねえな｣
そこは、なんとも無機質な部屋だった。一面中白くて、自分たち以外に何もない。
アタリ｢扉はあったぜー。出ようぜ、こんな部屋｣
その言葉に従って、俺はアタリと共に部屋を出た。
見ると、しばらくあまり明るくないところにいたが、ひとつ分かったことがある。
司｢同じ部屋が続いてるな｣
アタリ｢ああ…なんなんだよここは｣
壁伝いに歩くと、扉を見つけた。そこから出てみることにした。すると、
アタリ｢なんだここ…｣
ロボットたちがうろつく、まるで監獄のような所だった。
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作者名：誰かのヒーロー。 | 作成日時：2019年9月17日 0時
