ペルソナ #COMPASS (ページ10)

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導かれる日 -4月9日月- ⑧ ページ10

司｢ビリー!!飛ばせ!!｣

司の意思に従って、ビリーがシャドウへ殴り掛かり、吹き飛ばした。

リリカ｢走って!!あそこの壁まで!!!｣

ユーラ｢ッ!?逃がすな!!!｣

ユーラがシャドウに命令した。しかしシャドウ達が命令を遂行する前に、

アタリ｢間に合えぇぇぇぇ!!｣

3人はセーフルームに飛び込んだ。

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アタリ｢はぁっ…はァ……よし、逃げ切った…!!!｣

司｢大丈夫か？怪我はないか？｣

アタリ｢なくてたまるか!!…でも大丈夫だ。あんま痛くもない｣

リリカ｢どちらにしろここは認知世界…。あなた達は精神。現実の身体には影響しないから｣

アタリ｢…そうか。じゃぁ、他にも聞いていいか？｣

リリカ｢いいよ。ここならもう安全だし…｣

アタリ｢まずよー…。司のアレ(・・)とその服…何？｣

司は、服装が変わっていた。さっきまでは制服だったのに、今は奇術師のような姿である。シルクハットはないが、緑色の燕尾服という服装だ。
そして、顔に張り付く、血の色のファントムマスク。

リリカ｢その服は彼のペルソナを解放したことで、彼の精神がそれに適応した姿なの。例のごとく現実世界には影響はないから｣

アタリ｢で？その…ペルソナ？ってのは一体全体なんなんだよ？｣

リリカ｢彼のペルソナは、彼自身の心の中のもう一人の自分。反逆の意思が、私たちのもう一人の自分─本当の自分を解放させたのが具現化した姿なの｣

司｢もう一人の、自分…｣

アタリ｢よくわかんねぇ…。まぁいいや。じゃ、最後にもうひとつ質問させてくれ｣

リリカ｢なに？｣

アタリ｢お前は…なんでここにいるんだ？｣

リリカ｢分からない…の。私は理由も分からないけど、プリズンから人を解放するのがいいことだって知ってるから、こんなことをしてるのだと思う｣

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戻ってくると、そこは教室だった。どうやら教室で寝ていたということになるらしい。司達にとっては、寝るなんてことできないくらい命の危険だったが。
隣の席で、アタリも目を覚ました。

アタリ｢うー…｣

そして司の方を見て、聞いてきた。

アタリ｢さっきのさ。夢、なのか？｣

司｢どうだろう｣

夢と言えば夢なのかもしれない。しかし夢と言い切ってしまうには現実味があったのだ。