∬023 ページ25
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ジョナサンはワインボトルを深く見つめる。
――(人を三人も襲った野犬……たしかに、紳士なら勇気をもって戦うべきなんだろう――だけど女の子も一緒なんて! もしAが怪我でもしたら……)
「見て、駒鳥よ」
Aが木の上を指さすと、ディオは彼女と肩を寄せ合うようにして見上げた。
(ディオ…………! ううん、ぼくがAを守るんだ……!)
『ウオオォォ〜〜ン』――犬の咆哮が森に反響。
「どこから聞こえてきた!?」
三人は警戒して見回す――地面を蹴り上げる音! 近づく荒い息!
「茂みが邪魔でよく見えないわ!」
『ガルルッ!』――ディオの後ろから黒い影が飛び出す!
「危ないッ!」
枯れ葉が舞った――ディオの後ろ蹴りが野犬の腹に命中!
ディオは隠し持っていたナイフを取り出したが――
「ディオ! 下がっていて! ジョジョも離れて! 私の弓で――」
うずくまる野犬にトドメの矢を射る。
しかし、野犬は矢を軽々と飛び越え――Aに向かっていく!
ジョナサンは持っていたワインボトルを、野犬の足めがけて投げた。
パリンッ――破片が地面に飛び散った。
野犬はジョナサンのほうにゆっくりと体を向けた。
『ガルルルルゥ』
その牙は狼のように研ぎ澄まされている。
――(うっ……どうする!? ぼくのワインボトルはさっき割ってしまったッ! 飛びかかってきたら道の脇に避けなければ――)
しかし、ジョナサンの足はすくんでいた。
その野犬の姿が、まるで地獄の炎に包まれたダニーの亡霊に見えたからだ。
ディオは忍び足で野犬に近づく――(あとちょっとだ。このナイフを野犬の首に突き立ててやる)
ディオがナイフを振りかざすと、野犬は本能で振り向いた。
「クソッ!!」
そのまま刃を野犬の首筋に突き刺す!
しかし、不意打ちにバランスを崩し、地面に手をついた。
「ディオッ! 大丈夫!?」
一目散にAが駆け寄る。
「野犬は……!」
野犬はヨロヨロと茂みの中に帰っていく。
――(あの様子じゃ致命傷だな)
尻もちをついているディオを、ジョナサンは心配そうに覗き込んだ。
「ディオ、大丈夫?」
「ああ――」
ディオは立ち上がろうとしたが――「痛ッ……」
左手に違和感――思わず手の平を見ると、真っ赤になっていた。
――(さっきバランスを崩して手をついたとき、地面に散らばっていた破片で傷つけたのか)
Aはおもむろにガラスの破片を拾い上げた。
「?」
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推しの命は私の命 - ジョナサン空気( ﾟஇωஇﾟ) (10月15日 15時) (
レス) @page43 id: 0046fb2d1c (このIDを非表示/違反報告)
油電(プロフ) - 黒猫歳花さん» コメありがとうございます…!そう言っていただけて嬉しいです(*´ω｀)これからも、胸に刺さるキュンキュンを目指しながらお送りしますッ (2018年5月4日 23時) (レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花(プロフ) - はじめまして、この作品を読んでいるとディオにキュンとしっぱなしで楽しいです！これからも頑張ってください(*^▽^*) (2018年5月4日 20時) (レス) id: ae43b29bb1 (このIDを非表示/違反報告)
油電(プロフ) - おバカな傀夢さん» ありがとうございます笑 ディオのキャラが崩壊していないか不安でもあります(汗)お話も中盤にさしかかって参りました…! 引き続きよろしくお願いします(*^-^*) (2018年5月4日 12時) (レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
おバカな傀夢(プロフ) - おおっ！？やっと…やっと気が付いたかッ！ディオ〜！！大好きだ〜！！油電様も大好きです笑 (2018年5月3日 22時) (レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：油電 | 作成日時：2018年4月1日 21時
