第二十夜 探索�� ページ20
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「A、もう大丈夫ですよ。出てきてください」
私は息苦しいロッカーの暗闇から、ジョルノの声に導かれて扉を開けた。
「ジョルノくん…」
開け放たれた庭の戸から、べっこう色の夕日が射し込んでいる。
ジョルノは少し微笑んで、私のほうに歩み寄る。
ハッ…!――彼の背後から音の無い影が生えた。
「ジョルノォーッ! 後ろよーッ!!」
「 !! 」
ジョルノが後ろを振り返ると、間髪入れず、ヤツは後方に吹き飛んだ。
「『無駄 無駄 無駄 無駄 無駄 無駄 無駄 無駄
無駄ァッ』!!!!
……死んだフリをしていたのか、どうやら詰めが甘かったようだな」
私はロッカーに寄りかかると、へなへなと背中を引きずりながら地べたについた。
息が震える。
「わ、わからない……なぜヤツは私を殺そうとするの?
なぜ、さっきの食堂で男の人を襲ったの? なぜ……?『理解』できない……」
ジョルノは一寸も声を震わすことなく、厳しい目つきで言った。
「ヤツの行為を理解する必要もないし、許してもいけない」
私は唇を噛んだ。
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広間にある大きな階段を上がりながら、彼は推理した。
「コンサートホールでヤツを倒したとき、ヤツは頭から血を流していた。
なのにどうして、さっき見た時には麻袋に血がついてなかったんでしょう」
「着替えた……とか?」
「いや、そんな短時間で血が止まるはずがない。
……考えられるのは『ヤツと似た人間が二人いる』ってことです」
「えっ」
「正直ぼくにもわからない……ですが油断はできません。
ヤツに似た化け物が、まだこの館内にいるかもしれない」
「…………(ぜ、絶句)」
201号室の扉の前に立つと、ジョルノは鞄から客室の鍵を取り出した。
「A、君は下がっていてください」
ガチャリ――「ヤツはいないな……」
確認すると、私たちは部屋の中に足を踏み入れた。
ベッドサイドにはダイヤル式の黒電話が置いてあった。
ジョルノは受話器を手に取り、ダイヤルを回す――沈黙、彼は静かに受話器を戻した。
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結局、201号室から207号室までの電話は外に繋がらなかった。
最後の扉の前に立つ。
ジョルノは鍵穴をガチャガチャ鳴らした。
「あっ」
ジョルノは咄嗟に口元を手で隠した。
「どうしたのジョルノ?」
「この部屋、最初から鍵がかかってないんだ……」
ドアノブを回すと、扉を押した。
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油電(プロフ) - アカネさん» コメントありがとうございます!大変お待たせいたしました、更新しました…!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2018年9月28日 23時) (
レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 続きを楽しみにしてます。頑張って下さい！ (2018年9月22日 22時) (レス) id: aae61b7350 (このIDを非表示/違反報告)
油電(プロフ) - アカネさん» コメントありがとうございます…!自分なりに丁寧に書いているので、ペースが遅いですが、これからも応援よろしくお願いしますm(__)m (2018年7月31日 23時) (レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - すごく面白いです。続きを期待してます。 (2018年7月31日 19時) (レス) id: aae61b7350 (このIDを非表示/違反報告)
油電(プロフ) - ほとまさん» ありがとうございます!! もっとジョルノのかっこよさが伝わるように、更新がんばります(*^-^*) (2018年4月27日 9時) (レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：油電 | 作成日時：2018年3月21日 11時
