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128話 ページ32

兵士が来ている甲冑(かっちゅう)は間違いなくシンドリアのもの。

どうして・・・。
一体何が・・・?

背後で殺気を(にじ)ませる青秀を(いさ)めるように、一歩前にミネが進み出た。

「私はミネ。アルパ国王に仕える者です。これはいったい何事でしょうか」
「アルパ国・・・」

ミネは身分証を示し、自分達は敵ではないと説明すると、とりあえずは納得したようだった。

「アルガン島は煌帝国に属しているはず。何故、七海連合の者がここにいらっしゃるんですか?」
「シンドバッド王がこの島の救援(きゅうえん)にあたられているからだ。」
「は?」

救援??

「おい。何を騒いで・・・、A!!」
「シャル!!」

見知った人物の登場に、ほっと胸を撫で下ろした。
シャルルカンとアランは仲が良かったはず。

「良かった。来てくれたか」

来てくれた。その言葉に違和感を感じる。

「どうしたの?何があったの??」

飛びつくようにシャルルカンに詰め寄ると、落ち着けと(さと)された。

「白龍だ。ジュダルと共にこの島を襲った」
「は?」

とっさに後ろを振り返ると、青秀は珍しく動揺していた。

白龍が?
でも、なんで?
こんな煌から離れた小さな島を、わざわざ襲う意味がわからない。

「詳しくは王様に聞いたらいい。集落地で指揮を取ってる」
「シンがいるの!?」

ますます、何事か。
こういう場合、八人将の誰かに場を(たく)して、シンドバッドは自国にいることが多いのに。

シャルはA後ろで、混乱した頭を整理しようとしている青秀を見上げた。

「煌の兵士なら章妃殿下と共にいらっしゃる。案内を出そう」

シャルに命じられた兵士が数名、こちらです。と、青秀に先を促した。
「行って。シンドリア軍が言っていることと章妃さんの証言に齟齬がないか、確認してきて」
「は!」

青秀の表情は険しいままながら、案内に大人しく従い、やがて見えなくなっていた。

Aはミネ以下、15名程を連れ、集落地に急いだ。
多くのテントが張られ、治療や炊き出しが行われてるのがうかがえる。

酷い。ほとんどの家が全壊に近い。

とりあえず、シンドバッドと合流しようと周囲を見回すと、七海連合と一緒にマグノシュタッドの旗が立っているのに気が付いた。

マグノシュタッドの魔導師を招集した!?
事態はそんなに深刻なの?

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設定タグ:マギ , 練紅炎   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年3月27日 20時

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