100話 ページ4
「A様、バルバッドから最も近い
速い!!
おそらく、事態を聞きつけて
「すぐに城に受け入れて、状況報告を!!」
「はい!!」
「翠!」
「は、はい!!」
突然、名前を呼ばれて、翠は転がるように王座の前に
目の前で起こっている事を現実と
「これから城は兵士達でごった返す!食料や寝床の準備を!!備蓄倉庫並びに空いている宮を
「お、お待ちください!それは・・・!」
反論を口にしたのは、
「状況は常に動いてる!紅炎、紅明がいないんだから私に従いなさい!」
*
アルパ国の王城中庭では、多くの動物が飼われている。
放し飼いなので、
その中央で、ピクニックをするようにシートを広げ、軽食や飲み物が置かれていた。
それを囲むのはアルパ国のロイヤルファミリー。シャロットとパットだ。
「ほら。コレット、
自分の言葉にコレットが反応してくれる。それだけでシャロットは満足だった。
ちょんちょん飛び跳ねながら近づいてくるのを見て、うさぎさん!とはしゃぐように、コレットは「あぅ」と手を伸ばした。
「コレットはお利口さんですね!」
前のめりでコレットの様子を伺っていたパットは、赤ん坊に触ったことがないので、恐る恐ると言った
「コレット。うさぎさん好き?」
パットが手を差し出すと、うさぎはくんくん匂いを
警戒しないように、そっと抱き上げるとふわっとした毛並みが気持ちいい。
手から伝わってくる温もりが、命を知らせてくれる。
コレットにもそれをわからせてあげたくて、近づけてみると、コレットは物怖じせず、一生懸命差し出してきた。
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