96話 ページ50
手綱を手渡されてみたもののアランには気がかりなことが一つあった。
「りゅーせーは、りゅーせーのかぁちゃんと、いっしょにいられなくなっちゃうの?」
紅輝は言われている意味がよくわからないように、えーーと。と、宙を
「乳ばなれは済んでるよ?」
「ぼく、やだ!!かーちゃんとはなれたら、かわいそうだもん!」
ああ。
ようやく紅輝は言葉の意味を理解した。
乳ばなれすれば、親ばなれれをするのが当たり前。それがアランにはわからなかったようだ。
「流星は寂しくないよ。新しい家族が待っているんだから」
涙を浮かべたアランの目を、流星はじっと見つめていた。
「ぼくがいるよ。ずっと、ぼくがいるからね」
アランは、流星の体を
・・・が。
それを
「わ!アラン!大丈夫か?」
「ほっぺいたい・・・」
顔から転がったらしい。
ぐずっと涙ぐんではいるが、アランはすくっと立ち上がり
「わぁあ!アラン、それはダメだ!!」
「う?」
「足は馬の命だ。怪我をすれば殺されることだってある。気安く触っていい場所じゃないんだよ」
驚いて、アランは流星を見上げた。
流星は何かを試すようにアランを見つめている。
「りゅーせー。ごめんね!もう、あしにぎゅってしない!おやくそく!!」
アバスとアギルが念入りに作った馬小屋が流星の家になった。
流星を一目見たアグラは「
どうやらアグラの事をあっさり主人として認めたらしい。
アグラはバルバッドにいた頃、馬の世話をした経験があるらしく、紅輝が口出しすることはほとんどなかった。
その一方で、背丈が足らないアランは結局、アグラの周りをちょろちょろしているしかなかった。
「え!?馬と一緒に寝るの?」
「うん!りゅーせーがさみしくないように、ぼくいっしょにねる!おふとん、もってく!」
よいしょと自分の布団を抱えたアランに、アンナは「うるさくて流星に嫌がられるんじゃないの?」と冷たい感想をもらしたのだった。
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アオイ(プロフ) - めっちゃ嬉しいですwいつも素敵な文章ありがとうございます(*^^*) (2018年2月19日 21時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» はい。久しぶりに登場です。宜しくお願いしますW (2018年2月18日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - もちろん紅炎ですね笑笑 (2018年2月18日 14時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» ありがとうございす!ちなみ一番のお気に入りは誰ですか? (2018年2月17日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - いつも更新楽しみにさせてもらってます!!これからも頑張ってください!! (2018年2月17日 17時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
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