90話 ページ44
「どんな理由があったって、戦が正当化されるのはおかしいよ」
「そうおっしゃれる貴方様が、どれ程
突然聞こえてきた声に顔を上げると、体格のいい、
「バルカーク・・・?」
間違いない。
バルカークだ。
「お久しぶりでございます。A様」
「バルカーク!!元気だった!?無事だったんだね!あ!ミネ。前国王のラシッド王時代からサルージャ王家に仕えてるバルカーク。シンドバッド王とも親交があるだよ」
「左様でございますか。私は、アルパ国王シャロット陛下より、A様付きに命じられました、ミネと申します」
丁寧に挨拶を返してきたベルカークは、少し疲れが見えるものの、足取りも言動もしっかりしている。
「バルカーク。心配してたんだよ。シンは「生きてる」としか言わないし、今どうしてるの?」
「城に」
「お城?ここで働いているの?」
え。でも、ここに着いてから、バルバッドの人を城内で見た?
瞬間、ハッと気が付いた。
城の裏方で、バルバッドの人が働いっているってこと?
「仕方ありません。サルージャ王家が
確かにそうだ。
荒れ果てた国を立て直すのは
例えば、アリババがシンドバッドの支援を受けて国の立て直しを行ったところで、この水準に達するまでに、どれほどの時間がかかったか。
強引ではあるが、煌帝国の
それは間違いない。
けど。
それでも、悔しいだろう。
「シンドバッド王は、バルバッドの事で、煌帝国と直接交渉にあたって下さったと聞き及んでおります。感謝に絶えません。」
「ラシッド王がシンドリアに与えてくださったものは計り知れない。かの王がいらっしゃらなかったら、今のシンドバッド王はなかった。・・・口には出さないけど、自分がこの国を救いたかったんだと思う。」
きっとそうだ。
シンは自分がこの国を救いたかった。
「紅炎様の寝殿に入られたとお聞きしました」
ぱっと話題を変えられて驚いたが、バルカークは温かい笑顔を見せていた。
「うん。縁があって・・・」
「縁とは不思議なものですなぁ」
全く、人生どう転ぶかわかったものじゃない。
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アオイ(プロフ) - めっちゃ嬉しいですwいつも素敵な文章ありがとうございます(*^^*) (2018年2月19日 21時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» はい。久しぶりに登場です。宜しくお願いしますW (2018年2月18日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - もちろん紅炎ですね笑笑 (2018年2月18日 14時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» ありがとうございす!ちなみ一番のお気に入りは誰ですか? (2018年2月17日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - いつも更新楽しみにさせてもらってます!!これからも頑張ってください!! (2018年2月17日 17時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
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