66話 ページ16
それを見ながら、何もできないもどかしさ。激しい後悔。
【あの子は選んだ。この世界の継続を。お願い。おねがい・・・、子供達の未来を・・・】
力尽きたように消え去った光に、シェヘラザードは一粒の涙をこぼした。
「命尽きるその前に願い事はあるかい？シェヘラザード様」
全て知った顔をしている、どこまでも腹ただしい男だ。
そう思いながらも、シェヘラザードは知っていた。
涙一つ見せず。
表情を変えることなく。
自分の最後を看取るのはこの男だろうと。
『あるわ』
シェヘラザードの応えに、シャロットは
レームの
「何なりと」
レーム帝国本土より東。
マグノシュダット
けれど、
全ての金属器使いたちが力を合わせ、戦わなければ依り代を倒すことはできないだろう。
けれど煌の金属器使い達の魔力はもはや限界。
たった今、依り代の結界を貫いたムーも、次の攻撃に移るのは難しいだろう。
こんな状況だというのに、微笑みさえも浮かぶ。
「私の役目もこれで終わりね」
シャラン・・・
美しい音を立ててシェヘラザードのは天に
シェヘラザード本体に起こった事は、当然分身体であるシェヘラザードにも伝わる。
枯れ果てる体を変えるたび、生にしがみつく自分が浅ましいと思った。
けれども、どれ程みっともなくても、往生際が悪くとも。
レームの象徴として生ける伝説・シェヘラザードは必要だった。
愛するレーム帝国の為に。
シェヘラザードは子供達に今日と変わらない明日を与え続けてきた。
けれど、気がつけば子供たちは成長し、自分の足で歩めるようになっていたのかもしれない。
ならば。
あなた達も選んで。
世界の継続か。滅亡か。
その為の力を私は与えましょう。
カァアアア！！！
分身体に与えられた超越魔法。
その身と引き換えに、
この世界をお願いね。
パァアン！！
敵も味方もなく平等に降り注ぐ光。
優しく、強く。
『母の愛』そのものだった。
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アオイ(プロフ) - めっちゃ嬉しいですwいつも素敵な文章ありがとうございます(*^^*) (2018年2月19日 21時) (
レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» はい。久しぶりに登場です。宜しくお願いしますW (2018年2月18日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - もちろん紅炎ですね笑笑 (2018年2月18日 14時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» ありがとうございす！ちなみ一番のお気に入りは誰ですか？ (2018年2月17日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - いつも更新楽しみにさせてもらってます！！これからも頑張ってください！！ (2018年2月17日 17時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
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