63話 ページ13
「おい。子供になにを見せてる。治せると言っているんだ。早くこちらに加勢しろ」
声がした方を見上げると、魔装したシンドバッドがこちらを見下ろしていた。
確かに言う通りだ。
ここは戦場。
自分はあれを
見た所、紅炎達の魔力は限界に近い。
急がなくては。
「アラン。ユナンと一緒にいるんだ」
「たすけて！」
くるりと振り返ったアランはシンドバッドに向かって声を張り上げた。
「こーはくんがしんじゃう！シンくん、たすけて！！」
「黙れ」
途端。グンッと勢いよく、
何が起こったのか、アラン自身もよくわかっておらず、混乱したように体を起こした。
「アラン！！」
「アラン君！！」
確かに紅炎からすれば、敵に助けを求めるなどあってはならないことなのだろう。
けど、アラン君は紅覇を助けたい一心だったのに！！
ううん。
それだけじゃない。
アラン君でも、紅炎達が
きっと、助けて欲しいのは紅覇だけじゃなくて・・・
アランを助け起こそうとした時、ガバッと跳ね起きたアランが勢いをつけたまま紅炎の足を本気で
「何をしている。アラン」
「うるさい！こーえんくんのばかー！！」
ぼこぼこ、小さな手が紅炎の足を本気で叩き続けた。
「たすけてっていえー！！みんな、しんじゃう！しんじゃ・・・、しんじゃうんだー！」
涙でぐしゃぐしゃな顔が、悲しみとも怒りともつかない顔で、必死に紅炎に訴え続けている。
シンドバッドが恐ろしいほど真剣な顔でそれを見ているのに気がついた。
「うぅうう！！」
こっちを見ろと言わんばかりの抗議攻撃だったが、紅炎はガシッとアランを
「わっ！」
「邪魔だ。どこかに連れて行け」
紅炎は予告通りフェニクスを呼び出し、紅覇、紅玉が回復していく。
けれど。
無視された。
アランの嘆きも想いも紅炎は全てを否定した。
こんな小さな子だって、誰かを守ろうとする意思はある。
考えている。
それを全部、無視した。
「うわぁあああああ！！！！！」
悲しみに満ちた絶叫。
紅炎に食いつきそうな勢いを何とか腕の中で押しとどめるが、紅炎に向かって両手が伸び続けている。
まるで小さな獣だ。
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アオイ(プロフ) - めっちゃ嬉しいですwいつも素敵な文章ありがとうございます(*^^*) (2018年2月19日 21時) (
レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» はい。久しぶりに登場です。宜しくお願いしますW (2018年2月18日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - もちろん紅炎ですね笑笑 (2018年2月18日 14時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» ありがとうございす！ちなみ一番のお気に入りは誰ですか？ (2018年2月17日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - いつも更新楽しみにさせてもらってます！！これからも頑張ってください！！ (2018年2月17日 17時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
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