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51話 ページ1

『みこさまのおやしろだ』

何度かしか訪ねたことは無いが、建物に見覚えがある。

『アオバ。どこ?おうちにかえるよ。アオバー?』

きょろきょろとアオバを探し、歩いていると、足元に石の(かたまり)が落ちていた。
(やしろ)のある敷地は聖域だ。
毎日良女達によって美しく整えられている。
石の塊など見逃されるわけがない。

そんな詳しい事情がわからないアランでも、この石の塊に違和感を感じた。

『いし?』

その石を手に取った瞬間だ。一瞬だけぐわんっと世界が回るような感覚に襲われた。

『う???』

何が起こっているのかはわからないが、不安や恐怖は無い。
それよりもアオバを早く見つけて家に帰らなければ。

おやしろはかみさまのおうちだから、かってにはいっちゃいけないってとおちゃんがいってた!

『アオバー!どこー?おうちかえるよ!』

きょろきょろ周囲を見回していると、頭上に強い光を感じた。

なぁあに??


『おひさま?』

夢なので、(まぶ)しくて直視できないということもない。
間違いなく太陽だ。

『あー』
『あ!アオバ!!』

声が聞こえた方に目をやると、ご機嫌に笑うアオバが、唐突(とうとつ)に笑顔を消し、太陽を見上げた。

『おひさまがどうしたの?アオバ』

不思議に思って、再び空を見上げると、今そこで光り輝いていたはずの太陽が突如(とつじょ)として真っ黒なものに入れ替わっていた。

くろい、おひさま??





『黒い太陽がやって来る。』






突然の声だった。
不思議と恐れはなく、アランは周囲を見回したが、どこから聞こえてくるのかよくわからない。

『だあれ?』
『手遅れになる前に、止めなくてはいけない』
『とめる?』

アランのまん丸な目の奥深く。
その奥に、声の主は星のような輝きを見た。

『なにをとめるの?』





目をさますと、アランはシャルルカンの部屋にいた。


夢と現実が曖昧(あいまい)な世界。
アランはベッドから降り、窓から外を見た。
寝ている間に夜になっていたらしく、夜景が広がってた。

普段なら仕事上がりの人々が酒を()み交わし、賑やかな時間帯のはずだ。
けれど、街は静まり返り、急ぎ足で自宅に向かう者が多いのは、大きな戦の最中だからだろう。
その空に不自然な動きを見せる光があった。

ぼんやりとした目でアランが窓からその景色を眺めていると、流れ星がまっすぐ城に流れていった。


「マギ・・・」

52話→



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設定タグ:マギ , 練紅炎   
作品ジャンル:アニメ
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アオイ(プロフ) - めっちゃ嬉しいですwいつも素敵な文章ありがとうございます(*^^*) (2018年2月19日 21時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» はい。久しぶりに登場です。宜しくお願いしますW (2018年2月18日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - もちろん紅炎ですね笑笑 (2018年2月18日 14時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - アオイさん» ありがとうございす!ちなみ一番のお気に入りは誰ですか? (2018年2月17日 18時) (レス) id: 54f2f8f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - いつも更新楽しみにさせてもらってます!!これからも頑張ってください!! (2018年2月17日 17時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年11月11日 22時

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