40話 その2 ページ30
・・・。
えーと、なんとおっしゃいました？・・・コメ？・・・マメ？
「おい。くだらんボケはいらんぞ」
ギクッ。
「えーと。人違い？」
「・・・考えた末にそれか。相変わらずの脳みそだな」
「むっ。人を馬鹿みたいに言うな」
「いや。褒めている」
「は？」
「俺を相手にズケズケ言いたい事を言う女はお前くらいだ」
「なるほどー。それで好きになっちゃいましたか。でも、ごめんね？私を好きっていう男は山のようにいるんだよ」
なんの冗談かは知らないが、Aは相手にする気もなく、さっさと話を切り上げようとした。
が。
紅炎は至極真面目な顔を崩さない。
「では、俺を選べ」
何か様子がおかしい。
まさか・・・？
一つの可能性を確かめるようにAは挑発的な笑みを浮かべた。
「ふぅーん。イヤって言ったら？煌帝国の全軍を率いてシンドリアを攻めてみる？」
無言のままニヤリと口角を上げた紅炎の姿に全身がざわついた。
本気だ・・・！
でも、どうして急に！
「なんのつもり？」
明らかに変わったAに態度に、紅炎は満足そうな笑みをみせた。
「ようやく話を聞く気になったか」
「突拍子もなさすぎるんだよ。」
「なら考えろ。」
「考える価値があるとは思えないけど？こー君の囲われものになるなんて、ゴメンだね」
「皇后だ」
皇后。
つまり、王の正妃。
いずれ、自分が煌の皇帝になると宣言したようなものだ。
言っている意味は通っている。正統性がどうであれ、現実的に最も次期皇帝の位置にいるのは紅炎だと言っていい。
様々な意味に緊張感が走った。
「煌帝国第二位の権力だ。おいそれとお前の国には誰も手を出せなくなる。七海連合と煌。両方からの守護が手に入る。悪い話ではないだろう？」
やっぱり、この男は油断がならない。
「断る」
「何故だ？敵国の嫁だろうが鬼の嫁だろうが、自国安泰のためならばその身を投げ出すのがお前の役目だろうが」
「・・・！！」
言葉に詰まったAを紅炎が見逃すはずがない。
「シンドバッドは煌に来るらしいな」
「うん」
「その際に正式に申し出る。シンドバッドは断らないだろう。堂々と自分の手下を敵国に送り込めるのだからな。覚悟を決めておけ」
「待って！やだ！やだよ！」
「煌で待っている」
プツッと切れた通信に、呆然とした。
『煌で待っている。』
こー君はそう言った。
本気だ。
こー君は本気で私を嫁にしようと画策している。
どうして・・・。
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飛燕(プロフ) - イノリさん» ありがとうございます。ただ今急ピッチでクリスマス編も書き上げていますので少々お待ちを。これからも応援お願いします！ (2014年12月21日 18時) (
レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
イノリ - この小説好きです！ 続き楽しみにしてるので頑張って下さい！！ 応援してます！ (2014年12月20日 23時) (レス) id: 3f888bdb68 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - shinox2さん» こんにちは。コメントありがとうございます！嬉しいコメントでした！寒くなりましたね！紅炎様に温めていただきたいっ！体温高そうだし。 (2014年12月17日 11時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 紅炎様だいたーん(*≧∀≦*) そんなアナタが好きです!! (2014年12月11日 9時) (レス) id: d0330381ae (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ライムさん» 返事がかなり遅っなってしまって申し訳ありません。本格的な連載スピードに戻るまでもう少し時間がかかると思いますが、温かい目で見守ってください。追伸、雪だるまの画像載せました！見てくれると嬉しいです (2014年12月3日 12時) (レス) id: da72338801 (このIDを非表示/違反報告)
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