検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:146,169 hit

38話 その6 ページ26

煌帝国の謁見の間を破壊させたきっかけは、こちら側に非があるという事で全額の賠償を求められた。
どうやら、意地汚いタヌキがいるらしく、そんなにかかるわけないじゃん。ばーか。と思いような金額を提示された。

その仲裁に入ったのがシンドリアだったので、かなり根に持っているらしい。

「別に賠償金ならうちの国から出たし、いいじゃん。」
「よかないわ!お前のせいで下げたくもない頭を一番に下げなきゃいけないんだぞ!」
「たまには頭の一つも下げた方が、男が上がるってもんだよ」
「やかましいわ!!」

ムッキーッッッ!!
という効果音が聞こえてきそうなシンドバッドをサラリと無視して、Aは本題に入ることにした。

「あ。それでね。レームに行きたいから身分証明書ちょうだい。」
「は?」
「あ。それでね。レームに行きたいから身分証明書ちょうだい。」
「わざわざまんま二度言うなっ!ジジィか!俺は!!」
「なんで若干傷ついてんの?」
「やかましい!」

Aは知らないことだったが、アラジンから『おじさん』扱いされている事をシンドバッドは気にしているらしく、年寄り扱いされる事に敏感な今日この頃である。

「ちょーだい」
手を出し、ちょうだいポーズをしたAにシンドバッドはやれやれとため息をついた。
「何故今の時期にレームなんだ?」
「ヤンバラに魔力操作を習いに行ってくる」

その辺に散歩に行ってくるという気軽さだが、シンドバッドの目の色が変わった。
「出来るだろうが。と言うか、相性が悪いって嫌がっていなかったか?」

Aの魔力操作はシンドバッドから伝授された。
習い始めてすぐに感じたことは、無効化能力を持つ自分とは、ことさら相性が悪い。

そう。魔導師と眷属器の相性が悪いように、力が混乱するのだ。
だから、ルフを誰かに譲渡するときには、息を吹き込む要領でルフを渡した方が確実性が増す。

「うーん。そうも言ってられなそうだから」

恐らく、遅かれ早かれ煌とはぶつかることになるだろう。
シンドバッドがいかにそれを回避しようとしても、相手にその気がなければ意味がない。

ならば、シンドバッドの臣下として自分が為すべくことは一つ。
更なる力を確実に手に入れる事だ。

38話 その7→←38話 その5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (106 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
149人がお気に入り
設定タグ:マギ , 練紅炎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

飛燕(プロフ) - イノリさん» ありがとうございます。ただ今急ピッチでクリスマス編も書き上げていますので少々お待ちを。これからも応援お願いします! (2014年12月21日 18時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
イノリ - この小説好きです! 続き楽しみにしてるので頑張って下さい!! 応援してます! (2014年12月20日 23時) (レス) id: 3f888bdb68 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - shinox2さん» こんにちは。コメントありがとうございます!嬉しいコメントでした!寒くなりましたね!紅炎様に温めていただきたいっ!体温高そうだし。 (2014年12月17日 11時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 紅炎様だいたーん(*≧∀≦*) そんなアナタが好きです!! (2014年12月11日 9時) (レス) id: d0330381ae (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ライムさん» 返事がかなり遅っなってしまって申し訳ありません。本格的な連載スピードに戻るまでもう少し時間がかかると思いますが、温かい目で見守ってください。追伸、雪だるまの画像載せました!見てくれると嬉しいです (2014年12月3日 12時) (レス) id: da72338801 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2014年9月29日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。