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36話 その2 ページ13

「はん!剣術馬鹿に味の違いがわかるのかしら」
「んだと!?やんのかコラ!」
「あら、本当の事を言われて怒っちゃったのかしら」
「ああん!?」

いつもの痴話喧嘩が始まったので、Aはニコニコそれを見ていた。

ふわっ

髪をなびかせた風に目を細めた。

あの日。
紅炎と別れを告げてから、紅明に転送魔法でシャル達の元に運んで貰った。
「A!!」
「シャル!マスルール!」
二人の無事な姿に心の底から安堵感が広がった。
思わず抱きつくと、二人もしっかりと抱きしめ返してくれた。

「バカヤロウ!探したんだぞ!!」
「えへへ〜」
「無事で良かったっす」
「うん。二人も」

ぎゅうぎゅうシャルに抱きしめられていると、紅明が鋭い目でこちらを見ていた。

「こちらにお連れする際に私と交わした約束をお忘れではありませんね?」
「うん」
「では、宜しい。それではお別れです」
そのまま闇に溶けていった紅明だったが、最後に見せた顔は紅炎に忠実な軍師の顔だった。



ふっと、思考から戻るとぎゃあぎゃあ相変わらず騒ぎ続ける二人がいた。
「ねぇねぇ。なんで2人はくっつかないの?」
「「はぁ???」」

純粋な疑問だったのだが、変顔ゴッコですか?っていうくらい面白い顔をした二人がこっちを睨んでいた。

だって。
ハタから見たら、気になる異性とじゃれ合っているようにしかみえない。

「ヤムの女子力が低いから?」
「なっ!!」
「ぎゃはははは!!言われてやんの!!」

真っ赤になったヤムライハと、指をさしながらゲラゲラ笑うシャルルカン。

「シャルが根性ナシだから?」
「おい!!」
「ほほほ。そうよねー」

勝ち誇ったヤムライハと、ガーンとしたシャルルカン。

むーん。お似合いだと思うのだが。

「あ。店に着いた」
「放置か!!今の話題放置か!お前!!」
「へ?何が??」

もういい。と、力尽きたようなシャルルカンを放置して店内に入ると、先客がいた。

「あれ?ドラコーンさん?うわ、一人?珍しい!」
ドラゴンのような姿はシンドバッドのジン、バアルと同化が進んでいるからだと聞いた。
普通こんな人間離れした人物が街を歩いていれば、皆、ギョッと恐れを為すと思うのだが、なぜか「カッコイイ!!」と子供(特に男の子)に人気者である。

「今日は奥さんと一緒じゃないんだ」
「買い物にきたわけではないからな」
「ん?」

Aが首をかしげると、奥で話がしたいと申し出があった。

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飛燕(プロフ) - イノリさん» ありがとうございます。ただ今急ピッチでクリスマス編も書き上げていますので少々お待ちを。これからも応援お願いします! (2014年12月21日 18時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
イノリ - この小説好きです! 続き楽しみにしてるので頑張って下さい!! 応援してます! (2014年12月20日 23時) (レス) id: 3f888bdb68 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - shinox2さん» こんにちは。コメントありがとうございます!嬉しいコメントでした!寒くなりましたね!紅炎様に温めていただきたいっ!体温高そうだし。 (2014年12月17日 11時) (レス) id: ff86b3b758 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 紅炎様だいたーん(*≧∀≦*) そんなアナタが好きです!! (2014年12月11日 9時) (レス) id: d0330381ae (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - ライムさん» 返事がかなり遅っなってしまって申し訳ありません。本格的な連載スピードに戻るまでもう少し時間がかかると思いますが、温かい目で見守ってください。追伸、雪だるまの画像載せました!見てくれると嬉しいです (2014年12月3日 12時) (レス) id: da72338801 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2014年9月29日 6時

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