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星を抱くもの 2 ページ10

「何もかもアルガン島の予言者が消えたせいだ」

彼らはその理由を把握(はあく)していた。
アルガン島の王が復活することを恐れた国々は、王の抹殺(まっさつ)(かじ)を取った。

ところが王は、島を囲んでいた軍艦を煙に巻き、島ごと消え去ってしまったと言う。

これで世界の差し迫った(うれ)いは無くなったわけだが、(ふた)を開けてみれば、度重なる天災地変。

予言者を失ったの失策(しっさく)と言えよう。

けれど、望めはまだある。

予言者は死んだわけではない。
この世界のどこかでまだ存在しているのだ。

「予言者が復活すれば、世界は再び安寧(あんねい)に向かう」
「だが、そんなこと一体どうやって…」

アルガン王の姿はベールに包まれている。

幼い子供だと言うものいる。
若々しい男神の姿だと言うものもいる。

接触を計りたくとも、煌帝国やアルパは絶対に口を割らないだろう。

「予言者は家族想いだと聞く。白龍帝の正妃は難しくとも、バルバッドに暮らす次女の方ならば接触も容易いのではないか?」
「もしもそれで敵と見なされたらどうする」

予言者の怒りに触れればそれこそ何が起こるかわからない。

「アルバだ」

思っても見なかった名前に場がざわついた。

「あの女は現在も生きて、予言者と繋がっている」
「予言者復活のための生け(にえ)にするのだ!」



マグノシュダット

かつては、魔導師とそうでないものを厳密(げんみつ)に判別していた国であったが、現在ではその限りではない。

何故なら世界中に魔法具が普及(ふきゅう)し、もはや魔法は特別なものではなくなったからだ。

生まれつき魔力の高いものは、魔導師コースへ。
そうではないが、魔法に興味があるものは魔法具コースへ進む。

アランは幼少なので、魔法使いもそうでないものもごちゃ混ぜの初等科に在籍(ざいせ)していた。

「正しく魔力を使うためには心身の健康が第1です。」

校庭に並んだ生徒の中でもアランは小さく、一番先頭だ。

それでも今日のアランは少し違う。
何故なら…。

「ぼく、かけっことくい!」

ふふん!と胸を張っていると、いつものように声が聞こえてくる。

『調子に乗ってると転ぶよ。』
『主、きちんと準備運動をするようにと言っているぞ』

「わかってるよぉ」

幸い前後座右と距離を取っているためアランの声は聞こえない。

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設定タグ:マギ , 練紅炎   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:飛燕 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年12月12日 20時

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