星を抱くもの 33 ページ41
「ちがうよ」
きっぱりだ。
取り
年長者に礼を尽くさない姿に多くの王が
「それはどういう意味か。アラン王」
「ぼく、アルガンとぉにヒドイコトしようとしたヒトとはなかよくしない」
あまりに明るく言い切ったので、青年は反応が遅れた。
「つまり、我々の過去の行いから連合には加盟せず、独自に存続する。と、おっしゃりたいのか」
「そう」
ざわつく会議場を静めるように、シンドバッドが片手をあげた。
「連合に加盟せず存続する国はいくつかあります。」
司会者が現状を整理するように、会場を見渡した。
「最たるものはレームですが、その代わりに多額の金品を納めています。アルガン島でも同様のものを支払う意思があるというのですか?」
「おかねはないよ。ぼくのくに、つうかがないもん」
どっと
「現代社会で、そんなバカな話が!」
「出任せだ!」
「我々を
唾を吐き出すような声があまりに
「ほんとうだもん!!」
子供らしい甲高い声が会場中に響いた。
その場にいる多くの者が、アルガン島の実情を知らない。
この世界のどこかに存在する島国。
どこにあるのかもわからないというのに、だれもがその名を知っている。
この王だ。
この王がたったひとりでアルガン島の名を世界中に
理事を始めとする、
再び天候予知を手にするためには、アランを怒らせるわけにはいかないのだ。
「みんな、ボクがこわいんでしょう?」
幼い声が静まり返った会場によく響いた。
「だから、ボクをころそうとしたんだ」
ギクリと震え上がったのは1人2人ではない。
これまでアラン暗殺計画が黙殺されてきたのは、ことの重大さと、アラン側からの訴えがなかったからに過ぎない。
ここでアランがそれを持ち出せば、大問題に発展する。
「でも、ゆるしてあげる!ボクのほうがつよいもん!!」
「そ、それは我々に対する
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