星を抱くもの 25 ページ33
「そんでね。シャロットが、ぼくはオオサマだからダメっていうんだ！ぼくは、おこるのガマンしたのに！！」
「そうか。
「うん！」
一生懸命
「だが、俺に言わせれば、辛抱なんぞクソくらえだ。怒りたければ怒れば良い」
「ほんとう？」
「ああ。」
驚いたような顔で、アランは自分の席から紅炎の
「俺に言わせれば、お前の怒りはもっともだ。何故、危害を加えようとした
「そぉおーだぁあ！」
紅炎という強い代弁者を得て、アランの機嫌は一気に回復した。
「俺は、妻子やお前やこの島に
「うん！！！」
いちゃいちゃ、べたべたする2人に苦笑しながら、Aは三人ぶんの夕飯を並べていく。
「多分、シャロットがダメって言ったのは、『怒る『ことにたいしてじゃないと思うよ」
「Aちゃんは、シャロットのみかたなんだ！」
アランは、ぷうっと丸い頬をリスのように
「アラン君が『考える』ことをやめようとしたからじゃないかな」
「かんがえる？」
言われている意味がわからないらしく、アランは肩に頬が付くほど首をかしげた。
「例えば。津波が起こって、船が全部流されたり、壊されたりして、漁に行けなくなったらどうする？」
「あたらしく、つくればいいんだ」
そうだね。と、言いながらAも席についたので、「いただきます」と３人で手を合わせた。
「だが、それまでは漁にいけん。どうやって暮らしていく」
「はたけがあるよ！」
「無い者はどうする」
「うんとぉ……」
スプーンをくわえながら、上の方を見ながらアランは考え続けた。
「ほら、すぐに答えがでなくても、アラン君は島で暮らす皆のために、どうしたらいいかなって考えるでしょう？」
「うん」
それは、アランにとって当然のことだ。
故郷であり、愛する家族が暮らす場所。
そこはいつも穏やかであってほしいし、何か起これば、力の全てを使っても守りたい。
「そうやって考えてほしかったんだよ。」
「う？」
「わからなければ、わからない。でいいんだよ。でも、考えるのを
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