星を抱くもの 11 ページ19
わざとらしく、両手を胸にあて、目をキラキラさせた流星を見て、カリッアは、かぁと頬を染めた。
「うるさい、うるさい、うるさい！馬鹿ウマ！」
流星を
「ところで、ちゃんと名乗ってなかったよな。俺は流星。コイツはカリッアだ。アルバなんて二度と呼ぶなよ」
言われなくとも。と言うように
煌帝国に
「俺たちは……」
名乗ろうとしたのだろう。けれど、どう返したらいいのか迷ったように周囲に目をやった。
「ん？」
「名はない…。あったものもいるが、捨てた」
それは不便だな、と、カリッアは思った。
互いを呼ぶときどうしているんだろう。
目がない。
手がない。
名がない。
欠けたものばかりだ。
それでも、人間だと訴える彼らをアランは決して見捨てないだろうとカリッアは思った。
「じゃあ、アランにつけてもらえばいい」
「え？」
「えってなんだよ。俺たちを助けた時点で、アランはお前たちを受け入れる」
同意を求めて隣を見ると、流星も強く賛同した。
「アランだったら、友人が増えたって喜ぶだろうな」
「喜ぶ？我々を見て？」
ヤケド顔の女は歪んだ顔を更に歪ませた。
「そもそも、アランの父親も
その情報をどう思ったのか、あるものは目を見開き、あるものは意味もなく周囲を見渡した。
「そのサイのオッサンなんかアランが見たら離さないんじゃないか？カッコイイとかいって」
確かに！
流星が笑うとサイは、僅かに目もとをゆるめた。
『王にお会いしてみたい』
「会えるさ。すぐにな！」
そして、言うだろう。
ぼくの、おともだちになって！と。
出口を目指しながら走るうちに拾った仲間は合わせて20名を越えた。
やはり皆、どこか体が不自由なものばかり。
足が不自由なものは、馬になった流星が背に乗せたり、サイが肩に乗せたりして、なんとかのりきった。
「オッサンみたいな強そうなヤツは他にいないの？」
いたら、メチャ目立つけど滅茶苦茶心強い。
『いない。我らは戦闘能力が高い分、扱いが難しいとされている。他の者は村で
「まぁ、流星がいるから俺たちもアンタと意思
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