星を抱くもの 8 ページ16
「バカか!状況考えろよ!言うわけないだろう」
強気だな、と笑う男は、顔を隠していたスカーフを取った。
右目が
「シンドバッドを中心とする、新体制に変わってまだ、20年にも満たない」
その男には片足がなかった。
「世界中には私のように戦争で体の一部を失ったものや、そこにいる
またもう一人。
今度は女だったが顔に
「でも、それでも生きてこられた。腐ったメシなど食べずとも、毎年毎年、種を畑に植えれば植えただけの実りが手に入った」
「予言者は我々にも優しかった。」
「彼の
一体何人いるんだ。
次々に現れる人影と異様な雰囲気に背筋が凍った。
「感謝してるならどうしてこんなことするんだ!!」
彼らの姿は、まるで戦争の傷跡のようで、本能が怖い、逃げたいと叫ぶ。
「アルバ様……。いや、玉艶様とお呼びした方がよろしいか。」
玉艶?
聞いたことがない名だ。
そもそもアルバに関しての情報をカリッアは知らされていない。
この話しぶりからして、アルバと玉艶は同一人物なのだろうか。
「貴方は美しい笑顔でどれだけの命を踏みにじってきたかお忘れか?」
ゾッと全身に鳥肌がたった。
それまでの雰囲気が一転、殺気とも憎悪とも取れる感情が一気にカリッアに向かってぶつけられている。
「何故、予言者は貴方のような魔女にまで情けをかけたのか理解が出来ない」
「ハッ!つまり
全身が震え出すのをカリッアはなんとか堪えた。
これは『我々の痛みを知れ!』とか言い出してしまうパターンだ。
「まぁ、覚えてなくても自業自得……なんて言うと思うか!!」
あぁ…、マジかよ。
俺、死亡フラグ立っちゃってる?
「ふざけんなよ!俺には俺の人生プランがあんだよ!」
家を継いででっかくして、可愛い嫁さんもらって老後はのんびりって、平凡で誰でも思い付くっていう王道な人生プランだぞ!!
文句を言われる筋合いなんかあるか!
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