星を抱くもの 5 ページ13
『アラン様！！これは
罠という言葉にゾッとした。
だったら尚更、助けにいかなくてはならない。
「カリッアと流星が一緒ならば大抵のことは乗り切れます！ご自分の力を分けた2人を信じてください」
「………わかった」
ぐっと言葉を飲み込んだアランを見て双子は顔を見合わせた。
「アランくん、何があったの？なにかあったんでしょう？おしえて？」
「『流星』なら僕たちでも知ってる。アルガン王の使者で、父上に何度か面会に来ていたのをみた」
隠す意思もない色気をまとった男だというのに、どことなく人好きする雰囲気に、双子は釘つけになった。
「『りゅーせー』ってあの『流星』なの？」
恐る恐る訊ねた双子だったが、アランはベッドにダイブした。
「ぼく、ねる！！」
「「へ？」」
ぽかんと目を丸くしている双子を放置して、アランは布団をかぶった。
「へ？は？？じゅぎょうはどうするんだよ」
「ぼく、おなかいたい！あたまもいたい！こっせつだ！だから、がっこう、おやすみする！！」
実に堂々としたズル休みである。
「なにいってるんだ！ズル休みしようとしたって、先生にすぐバレるにきまってるだろ！」
「ちゃんと私たちの、しつもんに答えて！」
２人がかりでベッドからアランを引き
「やぁあああ！やめてぇええ！！ぼくは、いそいでるの！！」
「いそいでって…、ねたいだけだろうが！」
ちがうもん！と、抗議しようとしたときだ。
『アラン様、聞こえますか？ハルです』
「ハル？きこえてるよ！！」
再び独り言を始めたアランに、双子はぎょっとした。
『紅輝様と連絡がつきました。至急、カリッアの自宅に使者を向かわせるそうです。』
それで間に合うのだろうか。
得たいの知れない
「アラン、いつまでひとりでそうやっているつもりだ！」
「アランくん！私たちにもわかるように、せつめいして！」
「もぉおおお！しーーして！！ハルとおはなしできない！」
そこで、ふと白鳳は何かを思い出したように体を引いた。
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