176話 ページ35
「
なんかこっちからへんなおときこえるー！
ぼくやだーー！！
と、すたこら逃げ出すアランの姿が目に浮かんでついつい笑ってしまった。
「とにかく、俺は行く。アランが俺に連絡してきたという事は、俺の力が必要だと言うことなのだろう」
確かにそうかもしれない。が、シャロット不在に続き、モランまで国を留守にするとなると一気に心細くなってくる。
けれど、そんなことをいっている場合じゃないことも理解していた。
「それに。ここでレームに貸しを作っておくのは我が国にとって実に
「わかった。シャロットへの伝達と国の事は私が預かる。念のためハルを連れて行って。それから招待状を書くから、もし必要な時はムー・アレキウスを訪ねて」
しっかりとうなずくモランを見て再度「お願いね、ハル。」と、念を押したのだった。
練 紅炎であると言う事を隠しているため、モランはハルに乗り、アルパ上空を越えた。
高山が続くアルパ。
吹雪く空を飛ぶのは非常に危険を伴うがそうもいっていられなかった。
アルパから海岸に抜けた紅炎はハルから降りた。
「ここまで来れば平気だ」
ハルは従順な返事を返すも、その目は何か言いたげだ。
｢なんだ｣
｢本気でレームを救うおつもりですか｣
ハルも煌帝国で過ごした時間が長い。
いずれ紅炎達がレームを
その相手を今度は救おうとする発想がハルにはわからない。
｢噴火が起きて、最も犠牲になるのは力のない市民だ。｣
ハルの目が大きく開かれた。
「紅明のところへ向かえ。地震や噴火などの天災についてなら、ヤツの知識が役に立つ。事情を話し助言を受けろ」
「承知しました。モラン様も見つからぬようお気を付けて」
レームに行くと言うことは、パルテビアを通過すると言う意味だ。
今やパルテビアはシンドバッドの
最も警護が厳重と言っていい。
既に遠くまで進んだモランを見送りながら、｢アラン様のご加護がありますように｣と
アランの世界には無数の星が輝いている。
アシュタロス、アガレス、フェニクスを示す星が真っ直ぐ西に向かって移動を始めた。
それを見守っていたチャムスは、心配そうに隣に座るアランに体を擦り付けた。
「紅炎はレームに向かったようだね」
「うん」
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飛燕(プロフ) - 令和元年おめでとうございます。 (2019年5月1日 6時) (
レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
飛燕(プロフ) - あいにゃんさん» コメントありがとうございます！励みになります。未だ完結しそうにありませんが、頑張りますのでお付き合いお願いします！ (2019年4月26日 12時) (レス) id: 0f92dbd5b0 (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(プロフ) - 小休止が入れている→入れられている の間違いです、連コメ申し訳ありません！ (2019年4月25日 20時) (レス) id: a7dec96b64 (このIDを非表示/違反報告)
あいにゃん(プロフ) - 物語の起伏の表現がとてもお上手だと思いました。物語を盛り上げるだけではなく、きちんとその合間に小休止が入れているという点が好きです。まだマギの夢小説を書いていらっしゃる方がいて嬉しいです！応援しています☆ (2019年4月25日 20時) (レス) id: a7dec96b64 (このIDを非表示/違反報告)
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