42話 ページ42
「各地にも同様の通達を。決して武力で民を制圧しようなどと考えてはならぬ。」
ぐっと唇を噛んだ秋明は、「かしこまりました」と、深く頭を下げたのだった。
力を使い果たしたアランの気配を察して、部屋に駆け込んできた流星は、真っ青になった。
アランは、白龍との戦いで生死をさ迷い、深い眠りに付いていたこと。
まだ、完治とは言えない状況で、紅炎を救うため無理矢理目覚めた
「へび。ぼく、すいかのタネ、ぺってできるよーになったんだ!みててーーー!」
青秀と2人並んで
「あれ?とばない・・・。もっかい!」
ぺっ!
「ふふん!ほらね!!」
「アランは紅炎様が好きか」
「うん!だいすき!!」
「そうか。俺もだ」
当たり前のように青秀の
穏やか過ぎる時間だった。
アランからもたらされた情報で、各地に早急の指示が送れた。
現在は国庫が開き、配給が始まっているという。
暴動は防がれたのだ。
夕暮れ時の
「あ!ハルだ!」
庭に駆け出したアランは「ハル〜。ここだよー!」と、ぶんぶん手を振った。
「ただいま戻りました。アラン様」
「うん!!」
ハルは
「練 紅明様、一命を取り留めました。アンナ様が手当を続けておりますので、ひとまず安心かと」
「こーはくんは?」
「お元気です。アンナ様にこき使われていらっしゃいました。」
「くふふ!」
ぎゅうっとハルの腕に抱きつくと、ハルも最愛の主人を抱きしめ返した。
「ハル。戻っていたのか」
アランの姿をした流星は、混乱しか招かないため黒馬の姿に戻っていた。
やはり生まれながらの姿の方が楽なのか、流星は馬ライフを
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