12話 ページ12
「ハル？」
信じられない言葉を聞いたように、ハルは思わず振り返った。
「ハルでしょ？アランの為に戻ってきてくれたの？」
「あん・・じぇ・・・さま」
「よし！ようやく家族全員揃ったな！！メシにするぞ！」
景気の良いアグラの声が合図のように、その晩は夜遅くまで笑い声が
翌日、アグラ一家を訪ねてきたのはセトだった。
アルパ国の医師団が島民の
「失礼いたします」
穏やかな国民性のアルパ国民は、島民たちとも話が合いやすかった。
シャロットから何やら指示があったのか、セトはただの
「現在の煌の状況を説明いたします」
「うん。ハル、流星おいで」
家族に囲まれ、ぐっすり眠ったアランは、むやみにはしゃぐこともなく、穏やかな表情をしていた。
人型になった流星の容姿は相変わらずアランのものだ。
区別をつける為か、流星はハルの側に立っている。
「現在、練 紅炎、紅明、紅覇は捕らえられ、紅炎は煌帝国の地下牢におります。紅明は
思ってもみなかった情報に、
思わず、残り少なくなっていたキャンディの
「せ、先生が重症って・・・。生きてるの？生きてるんでしょう！？」
「はい。ですが、世界を混乱に
「そ・・・！！」
そういう事ってどういう事だ。
上手く回らない頭。
酸素が急に重くなった気がする。
「ハル」
「はい」
「こーめーくんをたすけるんだ」
「参ります」
あっさり紅明救出を
「ま、待って！私も行く！！」
「だめー。」
ハルの後を追ったアンナだったが、ハルの主人であるアランがダメといえば、ハルも同行を拒むと知っていた。
「アラン！！！」
「おこってもだめー。」
ぷいっと横を向き、アイラの
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