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16 T 最後の切り札 ページ35

裕太said




スタジオを出て、次の現場へ向かう車内






ワゴンの中、他のメンバーから離れて

一人で座るガヤ






そんなガヤを心配そうに見守るA







俺は一番後の席に宮田と一緒に座っていた






宮「やっぱり元気ないね…ガヤさん。」




ガヤを心配しているのはみんな同じ






「うん。」





でも、まーそのうち元気になるっしょ

ではないことは確かだ






宮田「玉は?大丈夫?」






「俺?」







宮田「だって、幼なじみじゃん。

Aちゃんと。



きっと俺らより辛いはずだから。」





…。






「うん。

大丈夫…ではないかな。やっぱり。」





何度も俺を気にかける宮田に

溢れる本音







宮田「あ、だよな//ごめん//

無神経なこと聞いて」







ちょっとだけシュンとする宮田









「いや、大丈夫。





でもさ、もしもだよ?

死んだ人間が幽霊になって

現れたって言ったら、信じられる?」








宮田「え、幽霊?

玉、幽霊とか信じてんの?」






って、やっぱりそんな反応するよな






「いや、別に。

信じてるとかじゃないけど」







俺には見える

Aの姿が






今だって、前の空席に座ってる




でも






『私が見えるって話は、

みんなにはしないで。』





Aからそう言われていた







幽霊が見えるなんて、きっと誰も信じない

むしろ俺が心配されるだけだからって





俺を介してガヤと会話を…とか

思ったこともあったけど、それはダメって






確かに、宮田の反応からしても

きっと誰も信じない






信じないだけならいいけど

そのうち俺が

おかしくなったんじゃないかって

みんな言い出すだろう







そうなったら、それこそ

俺が真剣に話したところで

ガヤもAの存在を信じようとは

しなくなるだろうし







だから、Aの姿が見える







そうガヤに伝えるとしたら

それは最後の切り札を使うときだと思った








A『太輔が前向きに生きられるように…

できたら、新しい恋なんて

探してあげたりして』








そう言っていたけど、こんな様子で

Aを忘れて次の恋なんて

きっと何年も先になるんだろうと思った








でも、君がいつもやけに焦っていたのは

タイムリミットがあったから








君の魂が消えてしまうまで

その日まで残り_______38日

17 言えない理由→←※03



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設定タグ:kis-my-ft2 , 藤ヶ谷太輔 , 玉森裕太   
作品ジャンル:恋愛
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美希(プロフ) - ももさん!新作待っていましたー☆ まだこれからなのに続きが気になり更新が楽しみです(^-^) (2020年5月29日 6時) (レス) id: 9bf00cb10a (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - こんにちは!新作待ってました!まだ序盤なのに鼻の奥がツンとします…。 (2020年5月28日 22時) (レス) id: a35dab13d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もも | 作成日時:2020年5月28日 21時

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