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死んだ女を暫く眺めて。
無言で男は立ち上がりました。
男は泣きませんでした。
初めて女に背を向け、敵を倒しに行きました。
女に言われた「敵」を、
女に言われた「戦い方」で、
男は倒し続けました。
男はようやく分かりました。
女は、男の「大切」だったのです。
失った今、男は学びました。
星座を見上げるのも、
夢を聞くのも、
真っ直ぐ男の目を見て話すのも、
一枚の作戦用紙を眺めるのも、
全て、「大切」だったのだ、と。
「大切」は、全て、「当たり前」でした。
男は進みました。
女の、「大切な夢」を叶えるために。
何度も死に、生き、初めて望みました。
全ては、自分の「大切」の為に。
女の髪のように白い、
真っ白な雪が降った日でした。
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孤独な月 - 虎の月さん» ありがとうございます。少しでも、あなたの心に響いたのならば幸いです。暫く公開しますから、良ければまた来てください。 (2020年11月6日 9時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
虎の月 - いやはや...こんな深いお話は始めて見ました...思わず涙が...とても心温まる作品を本当にありがとうございます。期間限定とは...惜しいものです... (2020年11月3日 15時) (レス) id: 23f1f79e2c (このIDを非表示/違反報告)
孤独な月 - fubukiさん» ありがとうございます。マジですか、嬉しいです、良かった。 (2020年10月26日 1時) (レス) id: 5a3c1aad01 (このIDを非表示/違反報告)
fubuki(プロフ) - あ………………好きです。 (2020年10月25日 21時) (レス) id: 8d00889b6b (このIDを非表示/違反報告)
孤独な月 - ビードロさん» 意味、分かりましたか?...うふふ。 (2020年10月23日 8時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:孤独な月 | 作成日時:2020年10月15日 23時