初彼（続編） 9

428「だから…大丈夫」 ページ28

やだ…泣かないでよ、、、。





(ひまり)「。。。。。。」




ひまりさんの涙はボロボロ溢れ、額から零れ落ちていく。




私…人を泣かせちゃったの初めてだよ、、。




そんな泣き顔を見たら胸が苦しいよ。






A「わ、分かりました…。もう…写真の件は いいです。

…だから、泣かないで下さい。」




…私が今、こうして胸が苦しいのは、ひまりさんの泣き顔を見たからという、ただ それだけの理由だけじゃ無かった…。




きっと ひまりさんの真っ直ぐさ、素直さに胸を打たれたから…。




ひまりさんは私と違って、思ったら即行動に出て ウジウジしない、自分の気持ちだって真っ直ぐに伝えられる人。




こうして、怒ってる玉森さんを目の前にしても堂々と謝れる人…。




逃げも隠れもしない。




ひまりさんの起こした今回の件はヒドイものには変わりないけど、、




だけど、藤ヶ谷さんへのお返事でウジウジする今の私に比べれば 数倍も…何十倍、何百倍も…ひまりさんは誠実で 堂々としていて かっこよく目に映ってならなかった。





………………………………





(ひまり)「許して…くれる？」




上目づかいで見つめられる。





A「…。」





(ひまり)「もう絶対、しないし、意地悪もしないから！」




私の両肩に ひまりさんの手が添えられる。




その手は、やっぱり震えていて…




唇も若干震えているように見えた。




…ひまりさん、本気で謝ってくれてる…。





A「…う、うん…、はい。

…分かりました…。

…もう 大丈夫です。」





(玉森)「えっ？

A…大丈夫なの？？それで…」




私の出した答えに、すぐに反応してくれて気遣ってくれる玉森さん。




私だって…、本当に このまま許しちゃっていいのか自分でも分からない。




だけど、今 目の前にいる ひまりさんの この勇気や誠意を信じたいって思えた。




そして、私を こうして気遣ってくれる その玉森さんの優しさだけで…十分だって思えた。




私には玉森さんがいる…。




いつも大きな愛情で守ってくれる。




だから、大丈夫…。




…私は、頷いた。

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