他所でやれよバカップル【五条悟】 (ページ4)

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七海の思惑通り、言い合いを続けていた日野を置いて先に教室への道のりを歩けば、少しして日野も追いついてきた。

平日の午後だ。日野の目的の釘崎は、恐らくまだ教室にいるだろうと七海は踏んだ。

「困るねほんとに。悟には。七海くんに迷惑かけてない？」

七「いえ…かけられてます。ウザイほどに。」

「やっぱかけてんだ… 」

自分のことのように申し訳なさそうな顔をした日野は頬を掻いた。
続けて七海は先程から気になっていたことを日野に聞いた。

七「ところで…釘崎さんには何の用が？」

付け足して言い難いものであれば答えなくても結構ですがと言えば、日野は微笑みながらスラリと答えた。

「答え難いも何も、普通にお茶しようと思ってただけだよ。悟との関係がバレた一件以来話すこととか増えてさ。」

七「ああ、そういうことでしたか。」

「うん。野薔薇ちゃんからお茶誘ってくれたから、学校終わったあとどうかなって思って。」

そう話す横顔は愉しそうだ。
27歳で自分と同い年だとは聞いていたが、話し方や声、見た目などは二十歳未満を感じさせるようである。

七海はそう思いながらも、案内する足は止めなかった。
建物自体が古いため、エレベーターなんてのは勿論ない。
軋む階段と廊下を歩き続け、やっと目的地に辿り着いた。

七「どうぞ、ここが釘崎さんたちの＿

釘「わぁ〜Aさんだ！！！」

…教室です」

担任がああだから生徒もこうなのだろうか。若さを感じる。

元気に教室から飛び出してきた釘崎に、七海はそう思った。

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