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「その子のおかげで、だいぶ腰の痛みは引いてこのまま安静にしてたら明日には治るだろうと気候のいい季節で良かったと思いながら、神獣の姿で一晩過ごしたんだ」
「えっ、神獣の姿で…よく狩られなかったですね」
「まぁ、山奥だったしその子以外人来なかったよ」
白澤様の話を兎達と手を止めて真剣に聞いてしまっていた。
「そんな山奥で小さい女の子が一人で凄いですね…」
「山は庭なんだって言ってたよ」
「物心ついたばかりで親を亡くすって辛かったでしょうね」
「きっとね…たまに凄く寂しそうな顔をするんだその子」
その顔を思い出したのか白澤様は険しい顔をする。
「逞しくて…とても優しい子だよ」
「そんなイイ子なら天国にいるんじゃないですか？」
「そう思ったんだけど、らしい子は見つからなくってさぁ」
ちゃっかり探していたのか
やっぱり会いたいのかその子に…
「現世よりも広いですもんね」
「そうだね、きっと僕のおかげもあって腕のいい医者になってるね」
会えていないのに白澤様はそう言って笑う。
「名前とか知らないんですか？」
「お互い知らないよ。僕の事は先生って呼んでたから、会ったのは二回だけだし」
「どうしてですか？」
「…すれ違いでね。でもこの手ぬぐいは会えたら返そうと思ってね」
会えない理由があったのか白澤様は少し寂しそうに笑うと優しく手拭いを広げて何かを思い出すようにジッと見つめた。
「会えるならもう一度会いたいね、あの子に」
「大人になってるからって、まさかナンパするんですか…」
「しないしない。結婚してるよ」
「えっ？どうして知ってるんですか？」
「だってあんな優しい子だもん。世界で一番いい男捕まえてるよ」
「アンタは親か」
親バカのように白澤様はその女の子を自慢するので咄嗟にツッコミを入れる。
「世界一幸せな女性になっていてほしいね」
太陽の光で淡いピンクに見える手拭いを白澤様と見ると柄だと思ていたが、真ん中に沁みのような跡があり太陽の光でよくわかる。
「その真ん中の沁み取れないんですか？」
「そうなんだ。あまり強くこすって生地をダメにしたくないから、いろいろ悩んだけど…」
「何の沁みですか？」
「僕の血」
「えっ…あっ、そう言えば…その手拭いはいつもらったんですか？」
「２回目にあったときだよ。神獣の姿でね」
「えっ…神獣の姿で会ったんですか！？」
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エリンギ(プロフ) - ★さん» コメントありがとうございます、正式に登録していないため、自動的に三ヶ月ほどで消されてしまうそうで、また貼らせていただきます (2019年8月31日 9時) (
レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - アヤトさん» コメントありがとうございます。正式に登録をしていないため、自動的に三ヶ月ほどで削除されるそうです。また、貼らせていただきます。 (2019年8月31日 9時) (レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト - イラストとないですよ？ どこにイラストがあるのですか？ (2019年8月28日 0時) (レス) id: 43219d26b1 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 何処にイラスト付いてんの？？？【イラスト付き】って書いてるのに付いて無いんだけど？？？ (2019年6月20日 17時) (レス) id: 9e5a3f5f29 (このIDを非表示/違反報告)
読みの民 - 多分なんですが、「一様」と書かれているところ、文脈的に「一応」ではないでしょうか？楽しく読ませていただいたのですが、気になってしまったもので^^; (2018年8月13日 16時) (レス) id: c65c9af674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キノコ | 作成日時：2018年6月8日 22時
