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「では、もう一度言いますね。Aさんアナタが好きです昔も今もこれからもそれは変りません」


鬼灯さんは席を立ち座っている私の前に来ると膝を付いて目線を合わせ、真っすぐ目を見られる。


「返事はよく考えてお答えください。好きと言ったらキスをしますので」
「えっ!?」


そう言っていつの間にか点検が終わった器具たちを後ろにある滅菌器に入れ、私の後ろを通ると思ったら「愛してますよAさん」と…もう仕掛けと言うのが始まってるのか通りすがりに耳元で囁かれ恥ずかしくなり咄嗟に横に避けてしまう。


「私の事嫌いですか?」


母に怒られた子供のように言うので丁ちゃんの事を思い出し「ち、違うよ!」と答えると「では、好きですか」と妖笑みを浮かべる。


「男として私を意識しまくってください。今みたいにこれからも」
「っ…///」
「そう言えば…お昼食べていませんでしたね。何か食べに行きましょうか」
「へっ…」
「Aさんお寿司食べたことありますか?」
「おすし?ないと思う…知らないし」
「とても美味しいですよ」
「そ、そうなの?」
「えぇ。では行きましょうか。デートにでも」
「?!」


デートと言われて今日はそんな気持ちに余裕がないと、部屋を出る鬼灯さんに声をかけようとすると、誰かと電話をしていた。


「大人二人今から行くので予約をお願いします」
「!?」


電話で予約の話をしていると気づきケータイを持つ腕を叩いて目が会い口パクで話す。


「まだ、行くって言ってない」


私をジッと見て口元に人差し指を付けら「静かに」と指示される。


「――ではお願いします。すみません予約してました。なんでしょうか?」
「っ―…わざとでしょ!!」
「初心なAさんにはこうでもしないと、いつまでも断られそうなので」


恥ずかしいとか鬼灯ちゃんにはないのか、「怒ってます」と聞かれ「えぇ、すごく!!」と言うと「照れ屋ですね」と怒っているのにさらにバカにしてくる。



「美味しいのは本当なので我がままを聞いてあげると思ってね?」
「我がままって…」
「初めての我がまま聞いてくれなかったじゃないですか」
「っ…何年前の話を」
「覚えてるんですね。あの時辛かったんですよ?すごく。」
「そ、それはずるいよ…」
「そうですね、すみません。でも騙されたと思って食べてください私の好きなモノなので」
「鬼灯ちゃんの好きなモノ…」
「えぇ、貴女にも食べてもらいたい」

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エリンギ(プロフ) - ★さん» コメントありがとうございます、正式に登録していないため、自動的に三ヶ月ほどで消されてしまうそうで、また貼らせていただきます (2019年8月31日 9時) (レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - アヤトさん» コメントありがとうございます。正式に登録をしていないため、自動的に三ヶ月ほどで削除されるそうです。また、貼らせていただきます。 (2019年8月31日 9時) (レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト - イラストとないですよ? どこにイラストがあるのですか?  (2019年8月28日 0時) (レス) id: 43219d26b1 (このIDを非表示/違反報告)
- 何処にイラスト付いてんの???【イラスト付き】って書いてるのに付いて無いんだけど??? (2019年6月20日 17時) (レス) id: 9e5a3f5f29 (このIDを非表示/違反報告)
読みの民 - 多分なんですが、「一様」と書かれているところ、文脈的に「一応」ではないでしょうか?楽しく読ませていただいたのですが、気になってしまったもので^^; (2018年8月13日 16時) (レス) id: c65c9af674 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キノコ | 作成日時:2018年6月8日 22時

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