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「先生は今日もいない…いつ会えるかな…もう少し薬草の事について……子供?」
最近山で出会った不思議な人に会いに山菜取りのついでに探してみるが見つからず、日が沈み寝静まった村に帰ると、小さい子供が村から少し離れた木の下で枯葉を集めて横になっていた。
そばに行きランタンで顔を照らし顔を見ると、今朝見るに堪えないぐらい魚の取り方が下手だった子供だった。
取り方と、見本で取った魚を分けてあげるととても嬉しそうに喜んでくれたその子は、服も乾かさずに顔が赤く苦しそうに息をして寝ていたので咄嗟に額を触ると、熱があり慌てて起こした。
「熱があるよ!早く帰りなさい!!」
「ゴッホっ…貴女は…さっきの…」
「何してるのこんなところで!」
「いつもここで…」
倒れそうになる子供を抱えるとまともに食事もしていないのか、すごく軽く良く見たら怪我もしていた。
「っ…頑張って!」
意識がもうろうとしていて、返事がなく急いで家に連れて帰り暖かい囲炉裏の前に布団の敷いて私の服を着せ布団に寝かし、先生に教わったお薬と薬膳を作る。
「ゴッホ…ここは?」
「丁度出来た!これ食べて」
私から箸とお粥が入ったお椀を取ると何が起こったのか分からない顔をしていた。
「お腹空いてるでしょ薬膳風の時に効くから!」
「…いただいています」
一口食べると「暖かい」と当たり前の事に驚いて幸せそうな顔をした。
「美味しい…」
よほどお腹が空いていたのか口の中にお粥を流し込みお鍋に入っていたお粥を一人で食べつくした。
「これ、お薬ね苦いけどちゃんと全部飲んでね」
「…ありがとうございます」
「どうしてあんな所で寝ていたの?」
「私は召し使いで丁と言います、宿はまだ作っていて、今の寝床は先ほどの…」
「そう…」
話を聞きながら主にでも叩かれたのか赤くなってる頬に薬を塗る。
「…まだ少し熱あるし、ここで泊まっていきなさい」
「…召し使いの私にどうして親切にしてくれるんですか?」
「どうしって…」
「今朝も魚の取り方を教えてくれ、分けてくれ…召し使いの私にどうして優しくしてくれるんですか」
「普通の事だよ」
村の人にどんな扱いをされていたのだろうか、普通の事なのにまるで私を仏か何かを見る目でこの子は私を見る。
「薬にもお詳しい…お医者さんですか?」
「最近ある人に薬剤を教わっただけだよ」
「すごいですね、病気も直し、頬の痛みも消えました…まるで魔法みたいです」
「…ありがとう///」
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エリンギ(プロフ) - ★さん» コメントありがとうございます、正式に登録していないため、自動的に三ヶ月ほどで消されてしまうそうで、また貼らせていただきます (2019年8月31日 9時) (レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - アヤトさん» コメントありがとうございます。正式に登録をしていないため、自動的に三ヶ月ほどで削除されるそうです。また、貼らせていただきます。 (2019年8月31日 9時) (レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト - イラストとないですよ? どこにイラストがあるのですか? (2019年8月28日 0時) (レス) id: 43219d26b1 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 何処にイラスト付いてんの???【イラスト付き】って書いてるのに付いて無いんだけど??? (2019年6月20日 17時) (レス) id: 9e5a3f5f29 (このIDを非表示/違反報告)
読みの民 - 多分なんですが、「一様」と書かれているところ、文脈的に「一応」ではないでしょうか?楽しく読ませていただいたのですが、気になってしまったもので^^; (2018年8月13日 16時) (レス) id: c65c9af674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キノコ | 作成日時:2018年6月8日 22時