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「丁ちゃん…ごめんね、まだ小さいのに」
「Aさんが謝る事ではありません」
「一人にするのはとても心配だわ」
「Aさんに沢山教わったので大丈夫です。もしもの時はAさんの木棒がありますし」
手作りの木棒を掴み見せるとやっと笑ってくれたが、どこか寂しそうな顔だった。
最近やっとこの重たい木棒をAさんのように振り回すことが出来たというのに…
「…ごめんね」
私の手をギュッと両手で包んだ…今日来たあの大男のように―――…
「なんと美しい…」
「えっ…」
「っ…！！」
突然だった…山菜を取りに行った帰りこの村で見たことの無い男がAさんの両手をギュッと掴んでいた。
「こんな村には惜しい、僕の妻になれ」
「えっ…」
「この娘の親はおるか！！」
その男は遠く離れた大きな村の長の息子だそうで、Aさんの事をたいそう気に入り村の人を大量の作物と金で丸め込みAさんを売却したのだ。
「これで私のモノだ」
「そ、そんな勝手にっ！！」
「まだ幼い女が生きていくには大変だろう？僕の所に来れば貧しい暮しはさせない」
「確かに家族はいませんがっ…でも」
Aさんに親がいないことを良い事に村の奴らは勝手にAさんを売ったのだ。
「Aさん！！」
「丁ちゃん？！」
「何だお前はこの娘の弟か？」
「いえ…この子は」
走ってAさんに抱き着いくと目の前の男が眉間にしわを寄せる。
「この子も孤児で…今は私と一緒に助け合いながら暮らしてます。一人にするにはまだ幼すぎます」
「この村の者が見るだろう。それに使用人だろ心配ならこの童には他の者よりも多くの作物と金を渡そう。そうだな…一人で生きるに困らぬぐらいのな」
Aさんの足にしがみ付く私を睨むように見て男はそう言った。
「…ほんとうですか」
「あぁ、約束しよう」
「Aさんっ！？私は金も作物もいりません！！だから！！」
「良かったな丁」
「いい人の嫁に慣れて良かったなA」
「これからは生きていくのに困らんぞ」
「「これでAも幸せだろう」
人何処だからと村の人達は良いように言った
「…よろしくお願いします」
「なんでです！！Aさん私はっ！！」
「明日朝迎えを呼んでまた来る」
「はい」
Aさんの服を掴む私に目を合わせない、ただ真っすぐと男を見て頭を下げた。
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エリンギ(プロフ) - ★さん» コメントありがとうございます、正式に登録していないため、自動的に三ヶ月ほどで消されてしまうそうで、また貼らせていただきます (2019年8月31日 9時) (
レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - アヤトさん» コメントありがとうございます。正式に登録をしていないため、自動的に三ヶ月ほどで削除されるそうです。また、貼らせていただきます。 (2019年8月31日 9時) (レス) id: e954f07389 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト - イラストとないですよ？ どこにイラストがあるのですか？ (2019年8月28日 0時) (レス) id: 43219d26b1 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 何処にイラスト付いてんの？？？【イラスト付き】って書いてるのに付いて無いんだけど？？？ (2019年6月20日 17時) (レス) id: 9e5a3f5f29 (このIDを非表示/違反報告)
読みの民 - 多分なんですが、「一様」と書かれているところ、文脈的に「一応」ではないでしょうか？楽しく読ませていただいたのですが、気になってしまったもので^^; (2018年8月13日 16時) (レス) id: c65c9af674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キノコ | 作成日時：2018年6月8日 22時
