0話 ページ1
人気の少ない路地裏にか細い足音が響き渡る。
逃げなきゃ、逃げなきゃ殺される!
「いたぞ!捕まえろ!」
どうしよう、すぐそこまで来てる...
「出てこーい!今なら痛いことはしないからさ〜。」
嘘だ。
声が猫なで声すぎる!
今出ても絶対に殺される!
「いたぞ!」
見つかった!
逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ
「こいっ!」
髪の毛、引っ張られるのは痛くて、怖い、でも
『私が感情を持ってしまってはいけない』
何せ私は
『忌み子』なのだから。
「よくも手を煩わせてくれたなぁこの忌み子ちゃんよ〜?逃げようとした悪い忌み子ちゃんにはたーっぷり痛がってもらわないとなぁ?」
はは、いつもより痛いのかな?
痛いって多分こういうことなのかな?
分からないや。
今回もジッとしてよう。
そうすれば何時の間にか終わってるから。
いつも通りいつも通り。
だから、大丈夫。
「おい、なにしてんだ。」
13人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:氷翠 | 作成日時:2019年8月10日 20時