四拾 ページ41
「へぇ、クリスマスデートねぇ。」
A「だから違うって。」
電話の向こうの相手に言う。
「いや、それはデートだろ。」
そう言う声は明らかに笑っている。
デート、そんなのわかっている。
でも認めたくない。
あんなにすんなり頷いてしまった事なんか。
「で、俺に相談ってなんだよ。」
そうだ今回はそんな事を報告する為にコイツに電話したのではない。
A「大ッ嫌いな奴だけど、クリスマスに会うんだから、手ぶらじゃあきがひける。」
何か渡さないと、何となく嫌だ。
A「そこで、安くて気持ちが篭ってるものってないか聞きたくて。」
私の相談内容に声を出して笑いだした。
A「笑わないで真剣に考えてよ。」
腹が立つが相談している身、少しは堪えよう。
「安いものねぇ。やっぱ手作りじゃねぇか。気持ちも篭ったようにも見えるだろ。」
手作り、か。
今の時期だと、マフラーか手袋。
A「マフラーってどう思う？」
こうゆうのは男目線で判断してもらった方がいいかと、今回は彼に電話した。
「あぁ、いいんじゃない。好きな女の子がくれるもんってぶっちゃけ何でも嬉しいよ、俺は。」
貴方の嬉しいものは聞いていないとツッコミたくなるが我慢する。
A「じゃあ、毛糸買いに行くからもう切るよ。」
クリスマスイヴまで後一週間もない。
早く作らなくては間に合わなくなる。
「え、今から？俺が買って届けようか？」
心配した声で彼が言う。
A「何、ちゃっかり住所聞こうとしてるの。そんな気遣いいらないから仕事に戻りなよ。」
彼に私の住処を教えると高杉以上の面倒事が起こる。
だから絶対に教えない。
「あ、バレた？じゃあ俺は仕事に戻るわ。」
そう言うと彼は電話を切った。
はぁ、疲れる。
私はため息を吐くと財布を持って外に出た。
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隣の眠井 - 密かに応援してました。とっても面白かったです。次章も頑張ってください！ (2015年12月25日 14時) (
レス) id: bd239fc3db (このIDを非表示/違反報告)
ぬえ - 続きが楽しみです！ 頑張ってください！！ (2015年12月6日 22時) (レス) id: 29ee31762a (このIDを非表示/違反報告)
こまり君(プロフ) - すごく面白いです!!更新楽しみにしています！ (2015年11月29日 23時) (レス) id: d147eb461a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高杉基 | 作成日時：2015年10月18日 3時
