{銀魂}金持ちに好かれていい事はない。

参拾八 ページ39

「永野智幸が復学するらしいよ。」


「え、あの娘まだ学校辞めてなかったんだ。」


食堂でどこからともなく聞こえた話。


永野が帰ってくる。


晋助「まぁアイツもしぶてぇ奴だったって事だな。」


最後に身近で見た永野は私の知っている永野ではなかった。


A「あの娘も貴方の大ファンよ。よかったですね、また取り巻きが増えますよ。」


松葉杖を邪魔にならない様に置き、椅子に座る。


元の永野なら是が非でも会いたい。


でも今の永野ならあまり会いたくない。


晋助「あの女にそんな度胸なかっただろ。」


高杉は知らないのだ、永野の変わり様を。


A「今のあの娘を見ても度胸がないって言えるか、見ものですね。」


◎


教室に戻ると、そこには例の永野が座っていた。


トモ「久しぶりね。高杉様、A。」


彼女が学校に来るのは去年の11月以来だ。


単位の問題はきっとお金で解決したのだろう。


A「随分突然復学したんですね。」


高杉が私の前に立つ。


晋助「何しに戻ったんだ。」


私を庇っているつもりか。


この人は。


トモ「あぁら。噂以上の仲のよさね。」


その高杉の様子を見て永野はニヤリと笑った。

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