桜花は儚く緑に散る【原神】【スメール男子】

【第四話】虚空と真空 ページ5

セノ「稲妻...確かAも稲妻出身だったか。」


セノが思い出したように、そう呟く。

そう、私も稲妻出身なのだ。

＿＿この右腕に入れ墨がある限り私は、稲妻の罪人なのである。


セノ「それよりもお前、壁から手を放せ。痛いだろう。」
(作者訳：Aに近づくな)


セノの顔は至って真面目。

スメールに来てからセノ達と暮らしてきて彼の感情がわかってきた。

どっからどう見ても、めちゃくちゃ怒っている。

でもそんなことも知らないスカラマシュと名乗る人物は、淡々と話し出す。

というか、更なる爆弾を落としてきた。


スカラマシュ「君、濡れ衣を着せられて流罪になった罪人だろ？親御さんが会いたがってたよ。
＿＿空の上からね。」

セノ「？！」

『そんな...お父さんと、お母さんが......！？』


正直、顔も覚えていないのだが、私を産んでくれて、Aと名付けてくれたお父さんとお母さん。

お父さんは兵士として戦場に赴き、お母さんも重い病に倒れ、いつも寝たきりだった。

私が知らない情報を、何故彼＿スカラマシュは知っているのだろうか。


セノ「A､アイツの口から出た出任せなのかもしれない。無意味に信用するな。」

スカラマシュ「嘘じゃないさ。だって、この僕の目の前で殺されたのを見たもの」

【第五話】救世主、現る→←【第三話】破壊力抜群の壁ドン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す