第五話 ページ6
…あ、この人怖がってる?
まぁ、私の正体とか…分ったらみんな…みんな逃げていくけどね…。
「はい、ヨ・ロ・シ・ク!」
えへへ、無理矢理手を握ったらびっくりしてた。
「俺は平和島静雄っていいます。」
「おーそうかそうか、いい名前だな。うん。」
とか言ってる間に最上階に着いた。
最上階…マジでか。金持ちなんだな。医者だから当たり前っちゃ当たり前か。
ピーンポーン
「はい?」
インターフォンの向こうから聞こえたやや高めの声。
「あぁ、俺だ。
ちょっと見てもらいたい奴がいるんだが…。」
俺とか…オレオレ詐欺ですか!?と突っ込みたいが我慢。
「今度はどうしたの?まぁ、ここで聞くのも…」
と言ったところで私を見る白衣を纏った眼鏡の青年。
「あ、どうも。」
「静雄…僕は君には失望したよ。とうとう誘拐してしまっ「あ"ぁ?」
…ごめんなさい。軽い冗談です。心の底から謝るから殺意を向けないで。」
コントみたいだなぁと思っていると部屋に招かれた。
部屋はきれいに整理されているが白衣の彼が浮いてた。
「私の名前は岸谷新羅だ。よろしく。」
「あ、どうも。」
「で、どうしたんだい?」
「あぁ、俺が投げたベンチがコイツに当たったらしくて…。」
「え?静雄のベンチ受けて大丈夫なのかい!?ちなみにどこに当たったの?」
うーん、そんなにびっくりすることなのかな?
「まぁ、当たったっちゃ当たったんですが…腕で防いだだけですよ。」
「防いだって…痛みとかなにか異変はあるかい?」
「腕の痺れくらいですよ、そんなに痛くないしもう治ってきてます。」
「そうか…ちょっと腕をまくって見せてくれるかい?」
…え。ちょ、家紋とかその他もろもろあるし。
「あーえっと…」
「「?」」
「あまり見せたくないというか…その…理由は聞いたり…しないでくださいね。」
そういって右腕からまくっていく。
「…っ。」
人にこの醜い腕を見せるのは初めてだな。二人の反応を見たくなくて目を硬くつぶってしまった。
次回へ続く。
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クッキー - 続きすごく気になります。更新頑張って下さい。 (2015年11月3日 0時) (レス) id: dcb396dc31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狐玄狼 | 作成日時:2012年4月7日 23時