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36,お兄さん ページ37



酷くなる大雨。

ワイパーでいくら拭っても
また窓に降りつける。

車の中は暗くて、
優しい匂いがする。


「ちょっと駅まで行っていいか?」

「え?」

「通り道ついでに待ち人を拾いたいんだ。」

「...はぁ。」

カラ松先生はまさかの生徒を
車に乗せて寄り道したいと言いだした。

まぁ、別にいいけど...。

すぐそばの駅だから
そんな時間もかからない。


「この通りなんですか?」

「あぁ、君を家に送るのも
そのまま家帰るにもちょうどいいんだ。」

「そうですか。」

カラ松先生は運転しながら
手探りでカバンをさばくると
スマホを取り出した。

危ない大人だ...、と横目で見つつ
カバンの中身が気になって仕方ない。

「危ないですよ...。」

「ん?大丈夫さ、長嶋さんを守るぜ〜?」

「いや...死にたいんですか。」

信号待ちになるとカラ松先生は
いきなり通話をしだした。


「おそ松か。」と誰か人の名前を言った。

...おそ松?

なんか聞いたことある。


「そろそろ着くからな、すまん。」

「いえ、別に。」


通話を終えると、私に
眉をひそめて謝ってきた。

...別にいいけど。

駅の近くになるとカラ松先生は
ロータリーに車を止めた。


「お、いた。」


カラ松先生がそう呟くと駅のホームの階段から傘を指した男の人がきた。

「おつかれ、カラ松ゥ〜!」と言って
ドアが開くと車の後ろ座席にどかっと座った。

ドアを開けた瞬間、雨の音が
際立って大きく聞こえた。


...おそ松?

なんか見たことある。


「おかえり、おそ松。」

「おー!ん?あーーー!!誰その子!!」

「オレの学校の生徒だ。」

「え〜?まさか誘拐?淫行!?」

「違う!家まで送るんだ。」


この感じ、なんか見たことあるような。

馴れ馴れしいというか、...。


「あ!思い出した!一松の!」

「え、、」


私が口を開こうとした先に
その人は口を開けた。

私も思い出したって言おうとしたのに。

カラ松先生は「知り合いか?」と
感心した。



「生JKじゃん!元気?」

「長嶋です。」




だけど私はおそ松先生に
変な名前で覚えられていた。

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設定タグ:おそ松さん , 一松 , 教師   
作品ジャンル:アニメ
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永松 - すっごくいいです!夢主のなんとももどかしい感じと一松先生のツンデレ?感がすごく甘酸っぱくて可愛いです!(๑♡∀♡๑) (2022年11月16日 7時) (レス) @page11 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2017年6月19日 1時

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